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威厳………。

「何でこうも問題ばかり起きる!やっと準備が整ったと思ったら神殿の一部区画に誰でもは入れないだと?どうなってるんだゼラフィティス!」


「どうなってるもなにもマサルとオレが執務に使いすぎて神域になったんだろ?」


神域とは神界に似た神の力が高い濃度で満ちた空間でアルステイティアには数える程しかない。


「神域か………くそっ、式の会場がここに来て使えないとは………。」


「じゃあ、外で良いんじゃないか?それなら人数制限も解除出来るし、みんな喜ぶんじゃないか?」


「外か………外でやるならちょっと地面を何とかしないと無理かな………。」


「ザークの親父さんがマサルのいない間に死ぬほど敷石作ってアデリナに怒られてたぞ?………敷石だけじゃないけどな。」


そう言えば倉庫の中にひしめき合っていた敷石や煉瓦、石板などを回収したなと思いだしたマサルは勝算を見付ける。


「ランスロットを始め、今回問題があったメンバーは強制参加で神殿の周囲の地面に敷石をひく事にする。ゼラフィティスは現場監督を宜しく!」


「おっ、おい!何でオレが!?」


「式に使う祭壇は立派なのを作っておかないと後で、式の進行役が怒るからな………。」


「進行役って誰が………なんか嫌な予感がする………。」


「ヘラ様だ。神様勢揃いどころか、異界の神まで参加の異例中の異例の式だ。手を抜くとビクティニアスだけじゃなく、彼女を娘の様に可愛がってるヘラ様の怒りが落ちるんだぞ?見ただろ?マギアルウスをちょっと小突いた結果………全員で苦戦してたんだろ?」


「くっ………やはり女性が強いのか………。」


まだ勝負になると思っているのかとマサルは呆れてしまう。個人的には男は女性に一生勝てないと思っているマサルはそもそも比べるだけ無駄だと思っている。


「女性にはちゃんと尽くして愛情や親愛を返してくれたら勝ちくらいに思っておけば良いんじゃないか?


「いや、オレは男としての威厳を………。」


「人の夢より儚い幻を追いかけているんだな………。」


マサルは、それなりに相手を立てて接していると相手も自分を立ててくれるのが威厳だと思っている。偉そうにして自分の立場を守っても、相手は殆どの場合諦めからくる打算で相手してくれる様になり、真の意味で自分の立場は守られていないのだ。


「男の威厳はともかく圧倒的に優位な状況で作れる神の威厳は崩さない様にな………頑張って仕事してくれ。メイたちを宜しく!」


「メイちゃんがいるなら仕方ないなぁ………頑張って仕事してくるよ!」


ゼラフィティスに威厳という言葉は既に失われていたのかも知れない。

眠いんです………疲れたんです………何書いたかよく分かってません。ぐふっ………。

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