招かれざる者たち
「我々はシュタッテット王国の者だ。ここの責任者に会いたい。」
その日、ヴィンターリアには招かれざる者たちが到着していた。
「はいはい、何の責任者なのかを聞かないと対応が出来ませんが…で、何の用ですか?」
「お前たちの中に、王となる為に神々にコンタクトした者がいるだろう!」
マサルは遂に来たかと溜め息をつく。待ってましたと言うべきか、飛んで火に入るなんとやらというか微妙なところである。
「よし皆、彼らは俺が対応する。皆はそれぞれやるべき事に戻ってくれ。………貴方たちはこちらに。」
それだけを告げてマサルは門の外へと向かう。
「そちらは外だろう?何故そちらに向かう?」
「君たちは招待されてないのに何故街に入れると思う?ちゃんと話なら聞いてやるからついて来い。」
「なんだと!?我々がシュタッテット王国の代表と知っていてそんな対応をしているのか?」
「何がシュタッテット王国だ………神々から認可を受けてない自称王国の癖に。」
シュタッテット王国はこの世界に数少ない自称王国を名乗る実質マフィアみたいな輩だ。質の悪い事にこのシュタッテット王国と言い張る土地はグレイタス王国とバゼラールカ王国に跨がった土地に存在し、両国とも頭を抱えている。
「それで君たちの要件は一体何だね?因みに神々のアポイントメントは君たちじゃあ取れない。」
「なんだと!?お前は何を知っていて何の権限があるつもりだ!」
「俺が知っている事?君たちが神々に神の祝福をして貰おうとしている事、それに神々は君たちの行いを『ヘドが出る』と嫌っているという事…あぁ、それに君たちの国…いや、正確に言うと国ですらなく、不当に占拠している土地は正式にグレイタス王国とバゼラールカ王国の管理下におかれる。」
「なんだと!?それはどういう…。」
「何度も何度も『なんだと!?』って、それしか言葉を知らないのか?」
マサルの挑発に次々に武器を抜き構える自称王国代表者たち…。
「この人数差でオレたちを怒らせてどうなるか分かっているんだろうな!」
個性の無い捨て台詞な上に、そんな事を言う前に襲いかかれば良いのにとマサルは溜め息しか出ない。
「えっと…5の10の…13人で何で俺たちに勝てると思っているんだ?」
「…俺たち?」
マサルがシュタッテットの輩と話をしている時、騒ぎを聞き付けたランスロットは嬉々としてお気に入りの大剣を抱え出番を隠れて待ちわびていたのだ。武器を抜いたのを確認したのを見たランスロットはそれらもう嬉しそうに彼らの後ろに陣取っていた。
「あぁ、彼はポータリィムの司令でグレイタス王国の英雄さんだ。ただの戦闘凶とも呼ぶ。」
マサルも武器を構える。アダマンタイトが手に入ったので作った新作の鉄鞭だ。長さ70cmの何ヵ所も節のついたそれは武器破壊と打撃力を求められ作られた武器で、使用するのに高い技術が求められる上に刃のついた武器が発展した為に廃れていった武器だ。
「じゃあ、ランスロット!殺すなよ?」
「了解した!貴様ら、楽しませてくれよな!」
約40秒後、13人の男たちは地にひれ伏していた。
「楽しかったか?物足りないんじゃないかな?」
「物足りないに決まっているだろう!何だコイツらは…もう少し手応えがあっても良いだろう?」
「じゃあ、オマケに大暴れ出来るチャンスがあるって言ったら手伝うか?」
「やるぞ!絶対に連れていけ!」
「2日で帰って来ないと怒られるからしっかりな…目標は3時間。レイザード砦を堕としにいくぞ!」
シュタッテット王国の占拠している土地というのがまた造りかけの砦に不当に住み着き自分たちなりに作り上げた場所なのだ。
「は!?砦を堕とすのに3時間!?ちょっと待て!2人じゃないのか!?何処かの部隊でも召集してるのか?」
「後の管理用に部隊をグレイタス王国に頼んではあるけど、近くで待機して襲撃には不参加だ。…というか要らないだろ?それとも不安なのか?」
「いや、不安なんかじゃない!」
「なら、良いじゃないか♪久しぶりに俺も狩りを楽しむとするよ。一応、殺さずでリクエスト来てるから頑張ろうぜ〜♪」
一応、彼らは全員に治癒魔法を施して街の外に石で作った出入口も無い部屋へと閉じ込められる。マサルの様に入り口の巨石とアイテムボックスなどで取り除くか、厚さ1mの石の壁を素手で壊すかするしか出る方法はないのだ。
「孫悟空がいた崋山よりは多分居心地が良いから心配ないさぁ〜〜〜〜〜〜〜♪」
どこの○西ライオンやねんとツッコミを入れてくれる人は勿論おらず、冷たい石壁にただただ響いて消えていくボケだったとさ…。
新しい自称王国が現れた!
そして既にピンチです。
( ; ゜Д゜)逃げて〜!!
今日から次回予告始めますかね。
次回予告『干してあった紐パンは何処に消えた?』です。Σ(゜Д゜)えっ?




