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重鎮たちとの会議 3

「次の議題…新たな街についての件でしたな。これはどなたが大筋を知っていますかな?」


議長のヴィードッグが残るはこの人だなとアデリナへと視線を向ける。


「はい、じゃあ大筋を説明します。」


とマサルが話を開始すると会議場全体が『またお前か!』と一斉に疲れた表情をした。


「えっと…何となくの流れで俺は獣人と共に街を造る事になりました。」


何人かが「何となく…。」と呟いたがきっと年配の方たちなので疲れたのだろうとマサルはスルーする。


「先日、街の名前がヴィンターリアに決定したのですが、ある人から防衛や交易の事を考えると国にした方が良いのではないかとご意見を頂きました。」


目が泳ぎ変な汗が吹き出すザーグ。アクシオン王は意見したのが女神では無いかと思っているので何だか達観してらっしゃる。


「という事で国を起こす事となりました。国名は俺たちの作った街を首都としヴィンターリアとなります。よろしく!」


「「「「「「ちょっと待てぇえぇっ!!」」」」」」


「んっ?どうしました?」


「どうしましたじゃない!何を勝手な事を!」


マサルのすっとぼけた台詞に宰相が突っ掛かるとダムが決壊した様に文句や異論が会議場全体から溢れでてくる。しかし、思い思いに叫んだりしているものだから既に何を言っているのか分からない。

チラリとアクシオン王を見ると烏合の衆となった部下たちにイライラしているのが手に取る様に分かる。すると…


「黙れ!それでもグレイタス王国の代表か貴様ら!」


とキレたのは議長のヴィードッグだった。一瞬で静けさを取り戻した会議場内で話を続けるようにとマサルに視線を送る議長。しかし「先に言いたい事あるんじゃないかな?」とアクシオン王に目で語るとアクシオン王は1つ頷いて立ち上がった。


「マサルよ…醜態を晒してしもうて申し訳ない。いつも会議では感情的になるな、感情だけで行う議論に価値などないと言っているハズなのだが…。」


「いやいや、俺は別に構わないですよ。建国に関しては俺たちは交渉しに来たんじゃない、報告と宣言をしに来たんだからな。」


「報告と宣言………………まさか!?」


「うん、勿論来るから♪」


「………それだけは先に伝えておいて欲しかったぞ。全員に告ぐ!全員服装を正し、礼儀正しくしろ!これから起こる事は他言無用で、暫くの間は質問も意見も禁止とする!マサルよ…こちらの席へ。ヴィードッグも一旦は空いている適当な席へと移れ!」


あまりの剣幕のアクシオン王の言葉に誰もが反応出来ずポカンとしていた。


「何をしている!急げ!」

お待たせしました!遂にやってきますよ!

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