果てしない残骸
「………やっぱりグレイタス王国から派兵はあると思うか。」
「そりゃあ、マサルさんがザーグさんに先に行ってるぜみたいな事を言ったんだから来るんじゃないかと…。」
「………来たら何をして貰おうか………。」
元バゼラールカ王都の前でただ立ち尽くす3人。何度見てもそこには壊滅した街の瓦礫が広がっているだけである。
「片付けですかね?あとは………帰る準備?」
「何しに来るんだろうな…。」
「マサルさんのせいですからね。」
「……………………。」
「マサル殿のせいじゃな。」
「……………………じゃあ、俺は瓦礫片付けながら魔物の死体探すかな!調査依頼されてるしな!」
そう言ってそそくさと瓦礫の中へと逃げ出すマサル。大きな瓦礫をアイテムボックスに入れていくだけの簡単なお仕事です。
「…回収した瓦礫でまさか王都の復興とか言わないだろうな………でも、復興の為の人が住む施設とかは必要なのかも知れんな。後で相談してみよう。」
何事でも、組み立てるより壊すほうが簡単なのである。どれ程の人口がこの王都から逃げ出せたのかは知らないが自分たちが街の建造をしているだけあって難民の住む場所や生活支援の事を考えると果てしない労力が必要な事が伺える。
「マジで日本の災害後の復興とか支援って神がかっているな…壊した俺が言うのも何だけどな。」
ただ損傷の少ない瓦礫をひたすらに収納していく…。
「…にしても煉瓦とか多すぎるだろ…しかも殆ど割れて無いし………そうか、衝撃波で力がかかったら煉瓦の面じゃなく継ぎ目の弱い部分に力が集中するのか…溶接とかをした時の欠陥なんかもそんな感じだったよな…。」
バゼラールカ王都の城下町の建物は7割は煉瓦作りで1割が石造り、残り2割が木造である。よって煉瓦の数は無数と言える数になるのである。
「かなり片付けながら進んだけど魔物の死骸どころか生き物の形跡が見られないな…死霊でもいたんじゃないかってくらいだ…。」
人間、単調な作業が多くなると独り言が多くなるものである。城下町の正門のあった場所から扇状に片付けをしていってから半日…半径60m程のスペースを片付けた時にそれはいた。
「………やっぱりゲジだな。脚は多いし気持ち悪いなぁ…脚はやっぱり硬いんだな…身体は…うわっ!ぶよぶよだな………で、調査って何をすれば良いんだ?解体しても俺のわかる事なんて何も無いんだが…。あっ、そうか鑑定のスキルがあるか!」
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【※※※※※※】
廃坑の中のゲジが※※※※の力によって突然変異させられた個体。食欲は旺盛でその土地にいる生き物や死骸を食べ尽くすまで離れない。
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「なんだ?名前と一部が表示されてないぞ?鑑定不能なのか…。おっ!」
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【新着メッセージかあります】
アイラセフィラです。鑑定の結果は見させて頂きました。こちらでも調べさせてみますのでその死骸はアイテムボックスの中に入れておいて下さいませ。後程回収させて頂きます。報酬も後日また地上に降りた時にとさせて頂きます。
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「調べさせるのね…まぁ、ビクティニアスやアイラセフィラがゲジの解体や解剖する訳ないしな…誰か他の適した神がいるんだろうな…。」
実は身体がぶよぶよなのはマサルの起こした爆発で中がぐちゃぐちゃになっているせいで、この後、解剖を任される男神たちに切り開いた時に悲惨な事が起こるのだがそれは別の話である。
「じゃあ、お片付けを続けましょうかね…。」
進捗状況…現在0.06%…先はまだまだ長い…。
今年も残り半月ですね。
リアルの方も体調不良も相まって忙しくなってきました。何せ頭が全然働いている気がしませんので誤字等のご指摘宜しくお願いします。




