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第二十八話 施設からの脱出 後編

「うーん、とはいえ何処から探そうか......」


 俺はひたすら怪しいと思ったところを探した。

 しかし、特に鍵穴のような穴は何処にも見当たらなかった。

 ここまで来て、ここでリタイヤなんて御免だな。


「逆に難しく考えずに、もっと簡単に考えるべきなのか?」


 俺は、辺りをもう一度探し回った。

 すると、あるところで俺は足を止めた。


「そうえば、この絵はまだ調べていなかったな......」


 探している時、何度か俺はこの絵を見たが、特に関係なさそうだったのでスルーしていたのだ。

 ひょっとしてこの絵の裏に何かあったりして。


「まあ、そんなわけが......」


 俺は絵をずらして壁を確認した。

 そして、俺は同時に自分の目を疑った。


「何だこれ?」


 眼の前には確かに鍵を入れる穴はあった。

 だが、まさか鍵をはめる穴とはな......

 穴は、鍵と同じ形をしているので間違いないだろう。

 あんなに探していた鍵穴をこんな近くで見つけるなんてな。

 しかも普通の鍵穴ではなくて、本体をはめるタイプの鍵穴だったとは......

 まあ、何はともあれこれで前に進めそうだ。

 俺はその鍵穴に鍵をはめると、壁が開いて通路が現れた。


「さて、階段はこの先のようだな」


 俺は鍵を回収して中に入った。

 すると、中に入ったと同時に開いたドアが自動で閉まった。

 なんだか元の世界の自動ドアを思い出すなぁ。

 だが、今はここを出ないとな。

 しばらく通路を進んでいると、奥から階段が見えてきた。


「やった、これを上れば一階だ」


 すると、俺は心のどこかで少し安心していた。

 しかし、後ろからまた何か嫌な感じがした。

 そう思って振り返ってみると、またあの禍々しいオーラをまとった化け物がいた。

 くそ、さっきバラバラの肉片にしたはずなのに。

 とにかく今は逃げなければ......

 俺は階段を上り、一階に向かっている時にある事を思いついた。


「これで少しは時間を稼げるだろう」


 俺は、走りながら三つほど爆薬を後ろに投げて階段を破壊した。

 これならしばらくは時間を稼げそうだな。

 俺は急いで一階に上がると、何やらタッチパネルが埋め込まれた壁があった。

 さっきの鍵穴のようにここでパスワードを入力すればここから出られるはず。

 俺は化け物が来ないうちに急いでパスワードを入力しようとした。

 しかし、俺の手が震えていくつか入力を間違えていた。


「あと三回です」


 くそ、何でこんな時に手が震えているんだ。

 早くしないと奴が......

 そう思い後ろを振り返ると、後ろには最初に俺を追ってきた黒い影がいた。


「うわぁ!?」


 俺はとっさに奴から離れた。

 奴とまさかこんな所でまた会うとはな......

 あの時俺は、完全に奴を倒していた気でいた。

 しかし、まさか隠れて俺を狙っていたとはな。

 そんな事より早くパスワードを入力してここから早く出ないと、あの化け物が来る前に......

 俺はひたすら黒い影の攻撃をよけながらパスワードを入力したが手が震えてまた間違えてしまった。

 奴の攻撃は黒い手を出して俺に触れようとするだけだった。

 だが、触れられたら確実にマズイのだけは間違いなかった。


「あと一回です」


 あと一回、次がラストチャンスか......

 生きるも死ぬも次が最後のチャンスだ。

 絶対に間違えられない。


「これで!」


 俺は必死に攻撃をよけながら、確実に正しいパスワードを一文字ずつ入力した。

 すると、壁が開いて外の景色が見えた。


「後は出るだけだ!」


 俺は走って壁の外に出て、追って来ようとした影に爆薬をすべて放り込んだ。

 すると、壁が閉まったと同時に大きい爆発音が聞こえた。


「はぁ、はぁ、最後が一番危なかったな......」


 何はともあれ、こうして外に出れただけマシか.

 とはいえ、ここからどうしようか......

 時計を見ても短い針は動いてないし、まだ完璧には出れてはいないようだしな。

 すると、横から声がした。


「このくらいは突破してもらわないと困るよ」

「ユーリ!」


 俺は声を聞いた瞬間、奴の名前を叫んだ。


「一体どういうつもりだ! 何故俺の手助けをした?」

「手助け? 何のことだい?」

「とぼけるな! 閃光弾の素材やパスワードのメモ、そして扉を開けるカギ、あれはお前があえて用意したものだろ?」


 そう聞くと、ユーリは首を傾げた。


「さあね、僕はただこの施設を知ってもらいたくてそれに必要な道具を用意したまでだよ」


 くそ、本当に何を考えてるんだこいつは......


「もしかしたら気が変わって、僕に協力してくるかと思ったけどその気はなさそうだね」

「ああ、手伝う気はないね」

「ふっ、まあいい、今回は特別に君がいた宿に戻してあげるよ、でも次会った時は生かしては返さないよ」


 ユーリがそう言い終えると、俺は目の前が真っ白になった

次回 「 悪夢の後」

どうも、黒密Ξです。

あと少しでゴールデンウィークですね。

でも自分はバイト入れてしまったので、入れなきゃよかったのにと少し後悔してます。

小説の方もこの後の展開を考えながら次話を書いています。


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