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girls恋愛  作者: 死神
springlovesong
3/10

第二話 プリクラ取るには訳がある

 どーもー!

 三度目の登場ヴィースです!!

 ふと思ったんだけど皆プリクラって好き?

 俺は嫌い!どうでもいいかもしれないけど、写真も嫌い。

 だけど撮る。


 え、矛盾してるって?

 それ俺も思った。

 でも一応わけがあるんだよね〜。

 まずはユーの一言で始まったんだよねぇ。



 ーーーーーーーー



「死神ちゃん、俺と一緒にプリクラ撮ろうよ!」


 上機嫌なユー。

 そんなユーに、俺は一言。


「い・や・だ」

「ひどーい」


 そんなユーを無視して、俺はプイッとそっぽむく。


「じゃあ私と撮ろうよ」


 するとベーロまでそんなことを言う始末に。


「やだよ。俺写真撮るの苦手だし。大体なんでプリクラなんて撮らなきゃなんねぇんだよ。意味わかんねぇ……」

「思いで作りだよ。それに可愛く撮れるし」


 真顔で言うベーロ。

 ニコニコしながらユーもこう言う。


「ラブラブ感も演出できるし」

「ベーロはともかく、お前とラブラブ感なんて演出したくねぇよ……」


 顔をしかめて言うと、ユーはいじけてベッドに寝転ぶ。


「じゃあ、あの女とは撮らないの?」

「あの女……?」

「しーちゃんの好きな人」


 その瞬間、俺の顔は赤くなる。


「それは……」

「あーもう……そんなの撮らなくて良いよ。撮ったところでムダムダ」

「うっせー、クソが」

「何か言ったぁ!!?」


 吐き捨てるように言う俺に泣きつくユー。

 鬱陶しいしウザい。


「てか……俺と一緒には絶対撮ってくれねぇよ……」

「そうとは限らない。もしかしたら、撮ってくれるかも」

「でも……」

「一緒に撮らないってあの女が言ったら、私がしばきまわすから」

「いや、それはダメだろ」


 とんでもないことを言うベーロに俺は苦笑いする。


「とにかく…………一応言ってみるよ……」

「んっ、それでよし。あと私とも撮ってね」

「お前それが目的だろ」

「ズルい、俺も~!!!」

「…………はいはい……」



 ーーーーーーーー



 そんなこんなでフェルムセーテとプリクラを撮ろうと思った俺。

 だけどいざとなったらかなり緊張。

 言えるか心配。だったのだが…………



 あっさり言えました…………。

 ………………テヘッ!



「テヘッ!って何!!?」

「うっせーな、野糞。黙れ。そして人の心を読むな」

「今回はマジで酷い!!そして声出てたから!!!」


 今俺たちはユーたちの家の近くにあるゲーセンにいる。

 約束していたプリクラを撮るため。


「てかまた今度じゃダメ?」

「そう言って逃げる気?」

「そ、そうじゃねぇよ……」


 ベーロの的確な問いに俺は目をそらす。

 危うくバレるところだった。


「どれで撮る?結構色々あるけど」

「何でお前ワクワクしてんの?乙女かよ」

「そういう死神ちゃんは男みたい。まぁ心は男なんだろうけどね」

「どーでもいいけど、しーちゃん時間あいてるなら後で二人でカラオケ行こう」

「いいな、ソレ」

「ちょっと待って!俺も連れてってよ!!」


 そんな会話をしながら一つのプリクラ機に三人で入る。

 中は思ったよりも広かった。


「どうする?」

「どうするって、お前ら二人で決めろよ」

「じゃー私としーちゃんのラブラブな……」

「ちょっと待てーい!!ならば俺と死神ちゃんのラブラブ……」

「帰っていい?」


 半ギレ状態の俺を無視してしばらく二人は口論を始める。

 そんな二人を置いて帰ろうとすれば息ピッタリな二人に止められ、ようやくプリクラを撮り始めた。

 何もしない俺とは打って変わって、二人は背景やら落書きやらを楽しそうにし始める。

 俺の母もこういう類が好きで、よく一緒に撮っていたのだが、正直何がいいのかサッパリだ。


「しーちゃん楽しかった?」

「全然」

「えー、少しは楽しもうよ」

「お前は楽しみすぎていてキモイ。てか、そろそろカラオケ行こうぜ」

「うん…………そうだね……」


 するとジッとこちらを見るベーロに、俺は首を傾げた。


「何。俺の顔に何かついてる?」

「違う。ただ……きっとしーちゃんも楽しめる日が来ると思うよ」


 意味深なことを言うベーロに、俺は首を傾げながらも、さして気にも留めなかった。

 そんな感じで、俺たちはこの後カラオケに行ったのだった。

三話に続く。

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