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拭われない罪悪感

「ねえ、ねえ、今度の休みさ、ユリアの歓迎をかねて、みんなでどっか行かない?」

元気な声で提案するのはもちろんリンダだ。

今日は金曜日だ、普通の学生ならば喜びに満ち溢れる時だろう、学業から一時的に開放されるそんな瞬間は誰だって嬉しいはずだ。それは、この学校の生徒も例外ではなく、むしろ普段、過酷な勉強に晒されているからこそ、小休止はよりいっそう嬉しいのだ。

「うーん、そうね、リンダ、名案だわ、ユリアさんの歓迎会、やっぱりミーミルチェストが良いんじゃないかな。」

リンダに賛同し、提案したのはキャシーという名の女の子。

本名は、キャサリン=マクミラン、黒人の女の子で、編みこんだ髪を後ろで束ねた、ストリートバスケが似合いそうな容姿だ。

他のその場にいた女生徒三人が賛同の声を上げたが、ユリアが乗り気で無さそうな顔をしているのを見て、今度は、韓国人の女の子、平凡な外見で、特徴的なのはサラッとした髪だろうか、 そんなイ・スンヨンが問う。

「どうかしたんですかユリアさん、ミーミルチェストは嫌い?」

「ううん、楽しい思い出が一杯、でも、だからこそ行きたくないの

 ごめんなさい、これ以上は聞かないで・・・。」

エリアの胸中を計れない面々だったが、行きたくないところに無理やり連れて行くわけにも行かないので、今度は、白人の少女、アリーナ=トルスタヤが提案する。

「じゃあ、日本人用の歓楽街が良いんじゃないかしら。

 ユリアさんも故郷のことを懐かしむことができるかもしれないし。みんな一度行ってみたいって言ってたじゃない。」

「それ良いわ!」

リンダが机を軽くポンッと叩いて賛同する。

「ユリアはどう?これはユリアの歓迎会なんだから、ユリアが決めて。」

「うん、じゃあそこにするわ、そんな所があったなんて知らなかった。」

「よーし、じゃあ決定、明日は、みんなで、日本人街に行くぞー。」

リンダの掛け声と共に、みんなはオーと拳を天井に振り上げた。

ユリアはその光景を楽しげに見ていたが、ふと、遠い目をする。

この幸せの裏に潜む罪悪感、それはまだまだ拭われる事は無い・・・。

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