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この星屑を口にして  作者: 冬馬海良
Ⅴ.虚空
33/40

7月16日(火)

 彼女が消えてから十一日が、ジャスパーさんに最後に会ってから五日が経った。

 三連休明けで今日からまた一週間が始まったが、今日も休んだ。先週の金曜日も結局欠席していた。精神的に弱くなったからか、体調にも影響を及ぼしていた。

 ずっと、本を読んでいる。

 またこうやって逃げている。

 現実から目をそらしたくて、ページをめくった。意識が現実に帰ってきたら心が崩れてしまうかもしれないという、不安感に駆られている。

 一人になって、僕の日常は一人でいることだったのだと気付いた。

 学校で友人と話たり遊んだりするのも日常で、そんな他人がいなくなるのは非日常だと思っていた。それも一つの答えだ。でも、それと同時に他人と一緒にいることは非日常でもあった。

 僕は時計を確認し、本を閉じた。親にも心配されたため、病院に行くことにした。

 商店街からはとっくに笹は消えていた。

次回の更新は7月19日(日)です。

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