表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/38

第33話

頑張って書いてます

呼吸が乱れ過呼吸になる。優香と未央が背中をさすってくれて花奏が飲み物を買ってきてくれた。

しばらくすると落ち着き再び悠人と話す姿勢に入る。


「落ち着いたところ悪いけど修学旅行の時の貸しを返してもらうよ」

「このタイミングを狙ってたのか。クズだな」

「よく言われる」


彼は微笑むとそのまま話を続けた。


「僕が求めるのは協力。僕と越谷さんが近づけるように手を貸して欲しいんだ」

「お前優香を同じ目に合わせるつもりか。殺すぞ」


ゲームのフレンドにタイマンで言うことはあっても本気の殺意を持って言ったのはこれが初めてだ。たとえ友達であろうと優香を傷つけることは許さない。


「怖っ!怒るなよー。僕は純粋に彼女が欲しいだけさ。たとえ友達を、信頼を失ったとしてもね」

「ダメに決まってんだろ。頭おかしいのか?」


言葉よりも先に拳が出てしまったが悠人はそれを軽く受け流すと俺を蹴り倒し話を続けた。


「やっぱり君は自己中だ。今も昔も。何か自分に対して少しでも旨味がなければ行動しようとしないゴミ人間だよ。今だって桶川さんの時には感情的になりもしなかったのに、越谷さんの話になると自分のものだって主張するみたいに感情を表に出してさ。エゴイストめ」


再び殴りかかろうとするも花奏に抱きしめられ宥められる始末。まるで母親に喧嘩を止められる小学生だ。でも今の俺にはそんなことは考えられない。それほどに追い詰められていた。


「もういいよ蓮ちゃん。蓮ちゃんは一旦頭を冷やしてこれからのことを考えて。それに約束は守らなきゃね」


そんな・・・

二人の背中が遠くなっていき見えなくなってしまった。

この短時間で色々なものを失った。大切な人、この関係のための居場所、自分達が今までやってきたことも全て無駄になった。言葉すら出ない、何も見えないみたくない。


そんな状態の俺を未央と花奏が家まで送り届けてくれて別れ際何か言っていたがよく覚えていない。

部屋に入り鞄を適当に投げ制服のままベッドに横たわる。しばらく何も考えたくない何も感じたくない。そんな思いで眠ろうと目を瞑るがふとした瞬間優香と桶川さんが浮かんでくる。


「優香・・・桶川さん・・・ごめん・・・」


そして久しぶりに声を上げて泣いた。久しく忘れていた。悲しくて、寂しくてつらくて泣くこの感じ。


「俺はどうすればいいんだ・・・」


吐き出した言葉も虚しく宙へ消えていく。そのまま泣き続け気がつけばいつの間にか眠っていた。


しばらくしてリビングの物音で起きた。


「優香!!」


そのまま扉を開け階段を落ちるように降りる。

今母親は転勤の父親の元にいるので3食優香が作ってくれているのだ。だとすれば優香しかいない!


いたのは未央と花奏の二人だった。優香の姿はない。そういえば別れ際晩御飯作りにくると言っていた気がする。


「あら起きたの?手洗ってきなさい。ご飯できてるわよ」


手を洗い食卓につくとラップが掛かった食器がいくつかあった。メニューは肉じゃがらしい。

だが優香もいないのにどうして・・・

話を聞くと優香が彼女らに依頼したらしい。これからは彼女らが作ってくれるらしい。

今日の肉じゃがは普通の味がする。優香が作る肉じゃがは普通よりかなり甘くしているため少し食べずらい。本人に伝えたことはないが。


「お前らは飯どうしたの?」

「先に頂いたわ。花奏ちゃんの料理だもの。待てるわけないじゃない」


時計を見ると10時を過ぎていた。かなり寝ていたらしい。


「お前らそろそろ帰ったほうがいいんじゃないの?」

「いいわよ別に。あなたは気にせず食べなさい」


食べ終わり彼女達を近くのコンビニまで送っていた。


「今日のことありがとう。お前らには感謝してる」

「何よあなたらしくないわね」

「どうしたんですか蓮さん?熱でもあるんですか?」


今日一日で彼女達の優しさが身に染みてわかった。俺がもらうには勿体無い優しさだ。だからこそ言う必要がある。


「それともう来なくていいよ」


二人は顔を見合わせ少し困ったような顔をして言った。


「蓮。限界だと思ったらいつでも呼びなさい。授業中でも寝ててもいつでも行くわ。あなたには私たちがいる。忘れないで、万部は4人1組よ」

「ああ助かるよ」


返事をし「おやすみ」「おやすみなさい」と言って2人と別れ家に帰った。

家に入ると電気をつけず真っ暗な中自分の部屋に戻る。まるで今の自分の心を表したみたいだ。何をすべきか、何をしなければいけないのか。それすらわからない今の俺は暗闇の中に一人歩いている。きっと今の俺は怖いんだ。先の見えない暗闇に向かって歩き続けなければいけない。この半年間自分の他に3人横に並んでくれる友がいたが一人はどこかに行ってしまった。痕跡はあるけど追いかけられない。他の二人のては借りられない。去年までの自分に戻ったみたいだ。大嫌いな自分。せっかくそんな自分とお別れできたと思ったのにまた同じ位置に戻ってきてしまった。それどころか後へ順調に下がっている。きっと俺は彼女達に追いつけない。


じゃあな未央、花奏。そして優香。

さぁ今回はバッドエンドで終わりましたね。ここからどんな繋げ方するのか気にならない?俺もね気になる。と言うわけで重く苦しい展開はまだまだ続きます。お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ