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第29話

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さて。文化祭も終わり後夜祭も終わりその後何があるか。去年までの俺なら家に帰ってゲームと即答していただろう。だが今年はクラスの打ち上げに来ていた。いや元々来るつもりは無かったんだけどねぇ・・・。未央と優香に引きずられるようにしてやってきたのは駅の反対側のしゃぶしゃぶ食べ放題だ。少し開けた場所でクラス皆が集まって話している。すると遥希が気づいたのかこちらに手を振って皆に


「今回の主役の登場だ!!」


と元気に紹介された。それに続き他の連中も「イエーーイ!!!」だったり「キターーー!!」などどっかの動画投稿サイトのコメントに表示されていそうな歓声が湧き上がる。まぁ悪い気はしない。


どうやら我々が最後だったようで流れで店に入る。席は宴会用のような場所を予約しておいたらしくクラス30数人余裕で入った。そして各々注文を始め食べ放題が開始した。我々万部4人はファミリーセット的なとりあえずで頼むやつをとりあえず頼んだ。くれぐれもキンッキンに冷えた悪魔的なやつじゃない。色々肉とか野菜とか入ってるやつだ。それがテーブルに届くまでの間にドリンクバーを取りに行くらしい。未央と共に2人のドリンクを取りに行く。行く途中に「ドリンクバーは色々混ぜるのが普通よ」と言ってきたがとりあえずデコピンをかましといた。そこまで無知じゃねぇよ。


席に戻るとすでに注文したものが続々と届いていた。席に戻り各々食べ始めると高校生の食欲というのは恐ろしい。どんどん皿が空いていきほぼ常に店員さんが入れ替わりでいるような状態になっていた。そんな状態を見越していたのか食べ始めて少しすると遥希がそれぞれの衣装や班の代表者から一言というコーナーをやり始めた。ほとんどが「楽しかった」「またやりたい」という旨のことを言う中未央はなかなか熱く語っていた。そんな未央の後完全に油断していた俺は遥希に「最後!クラスの出し物の代表川口君お願いします!」と言われ慌てて口の中に入っていたものをコーラで流し込みテーブルの先頭に向かう。遥希の後ろを通る時「未央の件の仕返し」と笑っていたがこっちも色々あったんだよ・・・。


さて俺はあまりこういった人前に出て演説するのは得意じゃない。でも今回はなぜかスラスラと言葉が出てきた。


「こんばんわ皆さん。メイド喫茶の総括をさせてもらった川口です。俺にとって今回の文化祭は失敗の連続でした。実行委員で失敗したり、それで仲間に迷惑をかけたり。挙句の果てにはこれからいい関係になれそうな人を逃したり。なんて冗談ですけど、でも新しい友達や新しい経験、そしてみんなで作ったクラスの出し物の成功。最後にこれらが手に入って俺は最高の文化祭になりました!最後までついてきてくれて本当にありがとうございました!」


盛大な拍手と「誰だよそのいい関係って!!」という野次を受けながら席に戻ると3人共驚いた顔をしていた。「あなた人の前に出れたのね」「すごいですよ蓮君!よくできました!でもお野菜も食べましょうね」「蓮ちゃんってこういうのネットでしかできないと思ってた・・・」お前ら俺のことなんだと思ってんだ。

自分でもよくできたと思う。ありきたりなことを言って少し笑いを入れて。だがきっとこれもこの半年間今までにないくらい色んな人と触れ合ってその人達から受けた影響なのだろう。万部が始まってから成長できている気がする。これは間違いない。


食べ放題の時間も終わり会計を済ませ外に出る。3人は「お花摘みに行ってくる」と行ってトイレに行った。この文すごいな。彼女達の言った言葉を包んでいたオブラートを次の言葉で引きちぎっている。とそんな馬鹿なことを考えていると悠人が来た。


「久しぶりだね話すの」

「そうだな。最近俺人気者だったからな」


あはは確かにと笑った後彼は空を見上げ俺に聞いてきた。


「文化祭どうだった?蓮君去年はシフト以外で見てないから」

「どんな感想求めてるのか知らんがなかなか楽しかったな」

「そっか。去年の蓮君じゃ聞けなかった言葉だね。僕も君の成長が見れて良かったよ」


皆から少し離れた所まで移動すると再び話を再開した。


「蓮君。修学旅行の時の貸し覚えてる?」

「安心しろ。ちゃんと覚えてる」

「そっか。それなら良かった。まだ先になるだろうけど君はいつその時が来てもいいように準備をしておくべきだよ。あ、彼女達戻ってきたみたいだね。君の選択を楽しみにしておくよ」


そう言って悠人はサッカー部の連中の元へ戻って行った。


「彼と何話してい他のかしら?」

「なんでもないよ。文化祭楽しかったねとか」

「そう。それよりこの後2人共私の家に泊まるのだけどあなたも来る?」

「いや遠慮しとくよ。明日用があるもんで」


そう言って俺は帰路に着いた。帰る前に近くのショッピングモールに寄りそろそろ切れそうだったシャンプーを買ったのだが普段使っているシャンプーの隣に未央の家で見たシャンプーがあった。すると無意識にそっちのシャンプーを手に取りカゴに入れていた。自分でもその行動が理解できなかった。いや今思えばその時俺は未央を求めていたのだろう。俺には確かに好きな人がいる。それは未央ではない。だが少なからず未央が好きという気持ちが今もあったのだ。そうベッドに横たわる俺は気づく。枕から未央の髪の匂いがし無性に自分に腹が立つ。好きな人がいるのに他の女子を手放したくないという傲慢さ、その不純さに腹が立つ。ベッドに拳を振り下ろすもその衝撃は優しく逃され怒りはやり場を無くした。

するとスマホに着信が入る。未央から電話が来た。


『もしもし。あなたが後悔して悔しがってないかと思って電話したのだけど』

「よく分かったな」

『あら本当にしてたの。あなた少しは私に気があったでしょ?それは仕方ないわ。だって私スタイルいいし可愛いし』

「自信過剰だな。でもそれがお前の良さでもある」

『まあなんて言いたいかっていうと私のこと好きだったでしょバーカ!ってこと。あなたがその人に見放されたら私の元に来なさい。いつでも甘やかしてあげるわ。恥ずかしいこと言ってるわね。まああなたに振られた女だけど今まで通り相談しに来なさい。あ、でも全然相談してこない人だったわね。いい?私のことは逃げ道とでも考えておきなさい。でもその逃げ道は今あなたが進んでる道が途切れた時。だからあなたは今の恋に本気になりなさい。私のことなんて考えられないほどに』

「します相談します。でもありがとう。お前のおかげで何かが変わった気がする。本当にありがとう」

『あなたのありがとうって安売りね。でも気持ちがこもってる。じゃあ私寝るわね彼女達も寝てしまったし。じゃおやすみ』


そう言って電話は切れてしまった。だがやはり未央は俺にとって必要な存在だ。それが今再確認できた。この未央への気持ちは信頼として彼女に伝えよう。明日も予定あるし寝るか。


おいちょっと待てあいつ教室でキス3回目って言ってたよな。でも教室でしたのは2回。一体その一回はなんだ!?

さて今回で文化祭編が終了となります。いかがでしたでしょうか。初めて告白シーンが出てきたり助ける側の主人公が助けられたり、意味深なことを言ってどっかに行く友達だったり。今回で一応長編じゃないけど比較的長い話は終了です。次はなななんと!新キャラが登場する予定です!お楽しみに!!

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