表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/38

第28話

登場人物紹介でお茶濁してすんませんでした。

俺は文化祭が始まる前から文化祭の魔法がどうだこうだと言ってきたがまさかここでその伏線が回収されるとは・・・。


きっと未央も文化祭の空気に充てられたのだろう。俺の足に彼女は足を絡ませ逃げられないようにし、俺の頭の横に手をつき俺の上に四つん這いになる形で俺を押し倒した。


「あ、あの未央・・さん?」

「なによ」

「いや、そのなにを・・・」

「うるさい口ね。少し黙りなさい」


そう言って俺の唇に彼女の唇を合わせた。そうマウストゥーマウス。つまりキスだ。俺達はキスをした。

彼女の唇はとても柔らかかった。唇というのは人間の体の中でも特に敏感に出来ていてどれだけ意識を逸らそうとしても感触を意識させられる。きっと唇を合わせてる時間は30秒もなかったはずだ。だが体感では何分も経ったように感じていた。


息を切らしながら

「おま、何を・・・」

「何ってキスよ」

「いやそんな淡々と言われても・・・」

「何か不都合でもあったかしら?」

「不都合も何も俺だぞ?」


すると彼女は俺の腕を枕にし耳元で囁いた。


「じゃあ何も不都合はないわね。だって私あなたが好きだもの」

「・・・っ!?」


面白い冗談だ。俺が好き?何を言っているのだろうか。いや、分かっている。これが冗談じゃない彼女の本気の言葉だということを。なぜならキスをしている時からそうだったが彼女は震えていて、目には力がこもっていた。


「いやっでも、その・・・」

「何よ好きなの。好きで好きでたまらないの。悪い?」


すると俺の頬に手を添えて再び話し始めた。


「入学してから色々な男子が私に近づいてきたわ。それこそあなた以外の男子と一言か二言話したわ。でもあなたは違った。あなたは私に見向きもしなかった。あまりに珍しかったからあなたの事を調べたわ。放課後あなたを尾行したり、たまたまアニメショップで見かけてあなたの好みを探ったり。そのうち私もアニメにハマってしまったけれども。決め手はやっぱり5月の一件ね。そこからあなたに恋してるって気づいたの。本当ならもうちょっと先で気持ちを伝えたかったのだけれどあなたの言っていた文化祭の魔法に私もかかってしまったみたい。だから改めて伝えるわ」


二人共向かい合うようにして座り彼女は俺の手を取り


「蓮君。あなたが好き。私と付き合ってください」


俺に向かってそう言った。

彼女の想いは本当だ。さっきの話でよりそう感じた気がする。ならば俺もその想いに対して本気で応えないといけない。


「俺今までこんなことなかったからこれから言う事が正しいかわからない。けど俺の本当の気持ちだ」


彼女は頷き、より強く俺の手を握った。


「まず俺を好きになってくれてありがとう。そしてその想いを伝えてくれてありがとう。正直めちゃくちゃ嬉しい。今にも踊り出したいくらいに嬉しい。けどごめん。その気持ちには応えられない」

「・・・そう。よければなぜか教えてもらってもいいかしら?」

「ああ。俺にはきっと好きな人がいる。それが未央じゃなかったからなんだ。でもこの半年未央と過ごしてて分かったんだ。きっと今の俺に未央は必要な存在だと思う。だからまた今までの関係を続けたい。ダメかな・・・?」


未央は困ったように、そして吹っ切れたように笑い頷いた。

今の俺に彼女は必要だ。でもその形は恋人ではなく同じ万部員として、友達として必要なのだ。

少しの間の後未央は俺の顔を手で挟み


「でも私まだ諦めてないから!」


と言って再びキスをし


「これで3回目ね』


と言い残し廊下に消えていった。

取り残された俺は女子から告白されたという事実と自分に好きな人がいるという事実を噛み締めながら再び片付けを始めた。


廊下を出た未央はそのまま実習棟の女子トイレに駆け込んだ。

後夜祭に参加するつもりだったがなぜか目から涙が溢れてしまい止まらないのだ。

個室に入り誰にも聞こえないように泣いた。


本当は分かってた、でも抑えられなかった。今までは恋をされる側で今はする側。気持ちのやり場がわからず、そして断られると分かっていて伝えてしまった。自分に自信はあった。でも彼の気持ちは知っていた。そして断られた今。それでも彼のことが好きなこの気持ちが自分の胸を締め付けてとても苦しい。


「こんな気持ちになるなら告白なんてしなきゃよかった」


そう呟いてしまうほどに辛かった。悔しかった。

するとトイレの外から声がした。


「それは違うと思いますよ未央さん」


花奏がそう言いながら私が入っている個室の前まで来ると話し始めた。


「その、話聞いちゃいました。ごめんなさい。でもその告白きっと未央さんは後悔してないはずです」

「ならなんで!どうしてこんな気持ちになるのよ!」


彼にこの想いを伝えなければこんな胸が締め付けられることはなかったはずだ。なのにどうしてそんなことが言えるのだろう。


「なら逆に聞きますよ未央さん。どうして彼に告白したんですか?」

「それは・・・彼のこと好きで好きでこの気持ちを伝えたかったから・・・」

「それは彼の気持ちを知った上でしたよね。それでも彼に告白したのはなぜですか?」

「それは・・・」


それはきっとこの関係が終わる前に、このまま言えずに終わって後悔しないようにこのタイミングで言ってしまったのだろう。きっとこの関係はもうじき終わってしまう。終わってしまった後にこの気持ちを伝えてもそれはもう遅いから。だから私は今彼に想いを伝えたのだろう。つまり


「・・・後悔しないための告白」

「未央さんは最初から後悔することなんてなかったんです。それどころか結果的に上手くはいきませんでしたが好きな人に想いを伝えるのは簡単なことではないと思います。だから胸を張ってください!」


彼女の言う通りかもしれない。彼に伝えたいことは伝えたのだ。これからは今まで隠していた想いをさらけ出してしまおう。そう考えるとすごく胸が軽くなった気がする。


「それにまだ諦めてないんですよね。それなら俯いてる時間なんてないですよ!」

「ありがとう花奏ちゃん。じゃあ私先に行くわね」


そう言って教室へ戻る。飛び出した時とは大違いの軽い足取りで教室へ戻るとひとまず作業中の彼に抱きついてみた。それほど驚かなかったようで受け入れてくれた。こんなにも温かく優しい彼を好きにならないと言うのはあまりにも難しい。誰に抱きついているとだんだん優香さんの気持ちが分かった気がした。彼女もこんな気持ちだったのだろう。


恋をするっていいことね

これで文化祭編終わると思ったかバカめ!!!まだもう一話あるんだわ!!!いやそれにしても布石とか伏線とか残すの気持ちいね

さぁこれで2週間くらいサボっても大丈夫になったぜ!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ