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第25話

とにかくSペルソナのエンディングが見たい。

いよいよ文化祭が始まる。

9時から始まる全校朝礼の後10時から全ての出し物がスタートする。

学校行事恒例校長の長い話が終わり実行委員による注意事項の連絡が終わると生徒の4分の1が体育館から駆け出した。その内の一人が俺だ。理由は一番最初のシフトと開店準備だ。今回に限って校長がアホみたいに喋ったせいで開店時間ギリギリになってしまったのだ。特にうちのクラスの女子は着替えもあり準備に手間取ると言うのに校長は・・・。今度八潮先生に相談してぶん殴らせてもらおうかな。


教室に戻る前に一度職員室の八潮先生の元に寄り、お釣り用の百円玉を受け取り教室に戻る。

すでに教室の前には人だかりができておりその人だかりをかき分けてなんとか教室にたどり着いた。

教室ではすでにほとんどの準備は終わり、残すは受付の準備のみになっていた。


「すまん遅れた」

「早く準備しないと始まるわよ」

「分かってるから急かすな。ここで百円玉こぼしたらやばいだろ」

「いいから無駄口叩いてないで早くしなさい」


10時5分前にようやく準備が終わり一息つく。


「自信はあるのかしら?」

「そこそこ?というかここまで頑張ったんだ。成功してもらわなきゃ困る」

「そうね。それにしてもあなたに大勢を動かす力があったのには驚いたわ」

「それ花奏にも言われたな。まぁ俺もここまでできるとは思ってなかったからな」

「それよりも何かいうことはない?」

「なんか俺、お前に謝ることあったっけ?」

「それもあるわね。心配かけてごめんなさいとか」

「あっ、ほんとその節はすいませんでした」

「それで他には?」


他と言われても特に思い当たる節はないからな・・・。

だめだ。本当に思いつかない。


「すまんわからん。教えてくれ」

「あなた本気で言ってるの?アニメ見てたらこういう時なんて言えばいいかわかるはずよね?鈍感主人公君?」


アニメ見てたら・・・アニメ見てたら・・・アニメ見てたら・・・。・・・・・・。・・・・・・?・・・・・・??・・・・・・!?


「あーなるほど。似合ってるよ、うん。めっちゃ似合ってる」

「あなたの語彙力ってそんなものだったのね。他にないのもっとこう・・・どこがいいとか」

「そんなこと言われてもなぁ・・・」


そんなこと言われても全てがいいとしか言いようがない。元々の素材がいいからかさらに良くなっている。


「そうだな・・・。搾り出して言うと・・・美しいから可愛いになった感じ?」

「!!ストレートに来たわね・・・。ありがと」


おいメイド服着ながらわかりやすく照れるな。俺の性癖に刺さる。


「てかお前こそ自信の程はどうなんだよ」

「まあまあね」


クラスメイトへのメイド教育は未央が教えていた。未央自身も文化祭でメイド喫茶ができるのが嬉しかったのだろう。かなりスパルタだったらしい。だが未央が何を目指しているのか分かり始めると少しずつ面白くなっていったと花奏は言っていた。まぁ文化祭のメイド喫茶なんてラブコメの代名詞だもんな。分かるぞ未央。分かる。


そんな話をしているといつの間にか開始の時間になっていた。

すでに教室前に人だかりができていたことから受付を本来女子がやるところをホールに回し俺が受付をやることにした。そんなことしてて調理は大丈夫なのかよ?と思ったそこのあなた!大丈夫です。こんなことを見越してチキンライスを事前に作っておいたので後はそれを温めて卵を調理して上から被せるだけだから調理はほとんどいらないんです!

って誰に説明してるんだ。

あっという間に空席もなくなり廊下には何人かの列ができていた。

その人たちの整列をしながら未央を見てみるとやはり何が求められてるのか分かっている。あの調子ならすぐにでもメイド喫茶で働けそうだ。というか人気投票したら間違いなくトップを独走しそうな気がする。


想像以上にお客さんが来てしまったため色々事故ったが、なんとかその時間のシフトを終えられた。

次のシフトの奴らに交代し未央を待つ。

シフトが終わる直前に廊下で待ってろと言われてしまったため空き教室で着替える未央を待つ。


着替え終わり未央が教室から出てきて一言


「言われた通り待ってるのって犬みたいよね」


・・・この女も校長と一緒にぶん殴ってやろうか。


「いいじゃねぇか犬。可愛いし」

「あなたの場合イタズラがバレた時のみっともない姿の犬ね」


泣くぞ。ちなみに俺は柴犬が好きだ。


「それで、あなたこれから次のシフトまで暇よね?どうせ暇でしょうから一緒に文化祭回りましょ」

「俺が暇じゃなかったらどうなんだよ」

「あら?あなたに私達以外にお友達いるなんて初耳ね」

「いやいるだろ。悠人とか」

「でも彼サッカー部の人とどこか行ったわよそれに花奏さんはシフト、優香さんはお母さんを案内するから二人で楽しんでってさっき連絡きたわつまりあなたは暇ってことねQED照明終了」

「はい。暇です反論してすいませんでした」

「分かったなら行くわよまずは何か食べたいわね。外の出店行くわよ」


こうして連れ回されることになった俺は未央と色々なところを回った。他の学年の出し物や体育館のステージ、俺の苦手なお化け屋敷など色々。幸い皆文化祭の楽しさから俺のことなど忘れているようで何か言われることはなかった。12時を過ぎるとシフトが終わった花奏も合流し昼飯を食べる。昼は他のクラスの食べ物屋さんは混んでいる為外の出店のものを買って食べることにした。


「お前ら相変わらず良く食べるな」

「ほなかはふいへふんはかはひかはなひはなひ(お腹空いてるんだから仕方ないじゃない)」

「飲み込んでから喋れ」

「あなたは少ないわね。それで足りるのかしら?」

「これが普通なんだよ」


俺は焼きそば1パックとおにぎり2個だ。これでも人によっては多いと感じる人もいるだろう。

うちの学校の文化祭は全国的にお祭りのような文化祭で有名なのだが今年は創立100年という理由でこれまで以上に出店は増えグラウンドまで侵食する始末だ。


彼女らが食べ終えるのを待ち次はどこに行こうか話し合っていると


「ごめんなさい。私この後お母さんが来るの。2人で回ってもらっていいかしら」


と言うことで俺と花奏で回ることになった。


「どこに行きたい?」

「そうですね・・・。私は蓮君とならどこでもいいです」


やめなさいその言い方。全国の童貞君が好きになっちゃうでしょうが。


「俺もないからなぁ。何がしたいとかないの?」

「それなら・・・お化け屋敷とかです!」


え・・・マジかよ。さっき行ったのに。でも彼女が目を輝かせて行きたがっているのだ。嫌とは言えないな。


「じゃ、行くか」

「はい!」


お化け屋敷の受付をするとこいつ今度は別の女連れてきやがった・・・みたいな顔をされたがなぜだろう。俺は勝利した気がする。

そしてこのお化け屋敷には男女で入る場合出るまで手を繋いでなければならないというルールがある。未央の時はこの女いつ置いていってやろうかと考えていたため手を繋いでいることを忘れられたが花奏の場合そういうわけにもいかなかった。こともなく普通に忘れていた。なんなら花奏にしがみついていた。


「あの・・・蓮君?恥ずかしいんですけど・・・」

「いやマジでごめんほんとごめん。俺こういうの苦手でいや本当にぎゃああああああ!」

「蓮君夏休みの時怪談してましたよね。てっきりこういうの得意なものだと・・・」

「俺が得意なのぎゃああああ!じわじわくる怖さああああああ!のやつなNOOOOOOOOOO!」

「ふふっ、ふふ!!」

「なんで笑ってんだよぉ」

「ふふっご、ごめんなさいっ!その、普段かっこいいのに今は可愛いなってふふっ」

「なんか響いてこないよぉおおおお」


無事外に出ると花奏が


「今度は富◯急の戦○迷宮行きましょうね」


と言ってきたがジェットコースターも乗れないびっくりお化け屋敷もダメとなるとあそこにいって俺は何をすればいいのだろう。適当に


「今度な今度。20年後くらいにな」


と返しておいた。


少しすると本日2度目のシフトの時間が始まった。

15時にもなると飲食系の混雑は緩和され暇な時間が増えた。

空いた時間に残りの在庫を確認すると明日はギリギリ持つかどうかの量しか無かった。だが補充はしない。どうせ作りすぎて残し、廃棄するくらいなら早めに食べ物を切り上げ店じまいまではドリンクオンリーで営業する方がいいだろう。

そしてシフトの時間を終え1日目を終了した。ゴミを捨て、受付のレジを確認し明日に向けて足りなくなった割り箸などの補充をし学校を出ると優香が「待ってー!蓮ちゃーん!」と追いかけてきた。


「どうした優香?」

「明日さ!一緒に2人だけで回らない?だめ・・・かな?」

「そもそもお前が一緒に文化祭回りたいって言うから学校来たんだ。ダメなわけないだろ」

「だよね!じゃあ明日私のシフト終わったら更衣室の前居てね!」

「分かった分かった。分かったからそんなに興奮するな」

「えへへー楽しみだなー蓮ちゃんとの文化祭!」


相当楽しみだったのかそのまま走って行って盛大にコケた。

あっぶねー1日目1話で終わらないと相当やばかった。

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