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第23話

前書きって何書けばいいかマジでわからん。ネタバレしない程度に際どいとこ攻めていくのむっず

学校に行くと早くも昨日の一件が広まっていた。校内のあちこちから俺がUSBを破壊した話が聞こえ、さらには嫌悪や怒りといった視線が背中に刺さる。教室のドアを開けるとクラスメイト達は俺を見るなり一瞬話を止め教室は静まりかえり再び話し声でうるさくなる。

昼休みが終わる頃にはすでに気が滅入っていた。普段無視されるのには慣れているが負の感情をぶつけられるのがこんなにも辛いものとは思ってもいなかった。

次の日、学校に行こうと家を出ようと玄関を開けるが一歩が踏み出せない。この日から俺は学校を休んだ。

何日かしてこのままではいけないと考え散歩に出るが学校に関係ない赤の他人が向ける視線にすら耐えられなかった。飯は母親がしばらく親父と暮らすといって海外に飛び立ったため優香が毎日作りにきてくれている。


文化祭まで残り6日頃

いつも通りゲームをしながら時間を潰していると3人が来た。

「久しぶりね蓮」「お久しぶりです蓮さん」と俺の部屋に入ってきた。3人共制服を着ている。学校から直接来たのだろう。


「どうした。なんか用か」

「まず元気かしら?」

「まぁな。昼夜逆転してるくらいかな」

「ダメですよちゃんと決まった時間に寝ないと。体調壊しやすくなりますよ」

「いいんだよ。どうせ外出ないし。それより話あるんだろ?とりあえずベッドにでも腰掛けろよ。そこくらいしか座る場所ねぇし」


そう言って3人はベッドに腰掛け、俺はPCの電源を落とす。


「あなたはこれからどうしたいか教えてもらえるかしら?」

「どうって・・・。特に考えてないな」

「言い方を変えるわ。あなたはこのままでいいの?」

「知らんな。どうでもいい」


これからのことなんて今は心底どうでもいい。考えたくもないな。


「私は蓮さんに学校に来てほしいです」

「嫌だな。なんで地獄に戻るような真似しなきゃいけないんだよ」

「それは・・・また4人で万部をしたいんです!」

「別に俺がいなくても回るだろ」


万部は好きだが俺がいなくても依頼は解決できるし、今の状態だと俺がいる方がデバフになって部の印象が悪くなるのが目に見えている。


「文化祭なんてラブコメの代名詞じゃない。あなたにも『憧れ』があったからこそ身を削ってまで実行委員を働かせたはずなのにあなたは参加しないの?」

「逆に聞くけど実行委員を窮地に陥れたヴィランに参加してほしいと思うか?」

「そのヴィランさんは悪いことをしたのかしら?なくなったら困るデータと時間のかかる作業のデータを避難させて実質的には1日程度の遅れしか発生させなかった上に結果的に作業スピードも上がり、その遅れなんて些細なものになったのにヴィランなのかしら?悪いことをしてないのなら堂々としているべきよ」

「残念ながら民衆の認知によってそれは変わるんだ。すでに皆が俺を悪者と認知してる今それを払拭するなんてまず不可能だ。まあ悪者になるのが俺の計画だったしその計画がうまくいってよかったと俺は思ってるよ」

「でもそのやり方が正しいとはあなたも思ってないはずよ」

「でも結果的にいい方向にいったんだ。いいだろ別に」


結果的に文化祭実行委員は一つにまとまり作業は余裕を持って終われたらしい。

まあ、ここまで精神的に追い込まれると思ってもいなかったが。


「委員に立候補しておきながら全く来なかった人達を正当化するような噂の広がり方をしてるわ。その事実を知らずにあなたをバッシングしてるのを私は許せないわ」


そう思うのはお前の勝手だ。言いたい奴には言わせておけばいい。それに俺が作業を遅らせたのも事実な訳であながち間違いではない。


「あなたはそれで悔しくないの?」

「別に?何度も言うが俺はどうでもいい。それに何年かして自分達の過ちに気づいて取り返しのつかないことをしたって悔やんでる姿を想像すると笑いが止まらねえ!」

「でも今のあなたは笑えてるのかしら?」


そういえば最後に口角が上がったのはいつだったかな。

最近は何をやっても何も感じなくなっていた。喜怒哀楽の表現をここ何日かしていない気がする。


「本当は悔しいんじゃないの?心のどこかでその噂っていうのを撤回したいんじゃないの?」

「・・・かもな。でもそれができてたら苦労はしてない訳でこうなってはいないはずだからな」

「でもあなたの汚名を挽回できる方法があるって言ったらあなたはどうする?」

「ある訳ないだろ。有る事無い事言われてるのを撤回しようにも広まりすぎた今何をやっても無駄だ」

「できるのよそれが」


すると未央はスマホを取り出しどこかに電話をし始めた。

どうやら事前に打ち合わせをしていた様で「ええあの話よろしく。蓮に変わるわよ」と俺にスマホを渡して来た。


「もしもし」

『もしもし川口君?』

「はい、そうですけど・・・」

『俺だよ!俺!2-5の深谷遥希!』


なんと、クラスの陽キャ様から直々にお電話とは。


「はあ。それでなんの用でしょうか?」

『まず謝りたいことがあって・・・』

「謝りたいこと?」


こいつに何かされた覚えはないが・・・


『俺の姉ちゃんのことで謝りたいんだ。準備委員長の深谷恭子』


そういえば二人とも同じ苗字だったな。


『姉ちゃんからあらかた話は聞いたよ。姉ちゃんのためにやってくれたのにその意図も汲み取れず被害者面して噂を止められなかったって気づいて俺に話して来たんだ。それでお前からすれば顔も見たくないだろうから謝りたい気持ちを伝えてほしいって言われたんだ』

「別に恨んでないけど・・・」

『そしたら姉ちゃんに変わってもいいか?直々に謝りたいって言ってんだ」

「はぁ・・・」


声が聞こえなくなって少しすると女の人の声が聞こえた。


『川口君・・・ですか?』

「そうですけど・・・」

『今回のこと本当にごめんなさい!私のことを想ってしてくれたことなのにそれに気づけずにこんなことになってしまって・・・』

「いや別に謝らなくていいですから。俺が勝手にやったことだしそうなるよう仕向けたのも自分なんで先輩が謝ることじゃないですよ」

『それでも!私から始まったことだし私がほぼ不可能なことを望んだせいで・・・だから、私の自己満足かもしれないけど償わせてほしいの』

「だからいいですって。そこまで言うなら文化祭ちゃんと成功させてください。俺の自己犠牲が無駄にならないように。それでお願いします」

『うん、わかった。本当にごめんなさい。何かあったら私に相談してね。力になれることがあったらなんでもするから』

「はぁ・・・」


そして弟に変わり


『それで未央から聞いてると思うけど川口の汚名挽回の件!まず俺達のクラスの出し物覚えてるか?』

「メイド喫茶だろ?」

『そう!それでな、準備を始めてはいるんだがうまく進まなくて・・・そこで川口君に指揮して欲しいんだ!』


こいつは何を言っているんだ?もし俺がその指揮を取ってクラスメイトは俺の話を聞こうと思うか?それに俺には大人数を動かす力はないし経験もない。それと自分の指揮がうまくいかなかったからって俺に責任を押し付けようとするな。


「逆に聞くけどお前は俺がやります!とでも言うと思ったか?」

『やってくれなきゃ困るんだ。俺には人気があっても大勢を動かしたり無駄を探して省いたりするのが苦手でできないんだ。でも君には万部を今まで導いて来た力量と行動力がある。それにマジでこのままだとうちのクラスだけ出し物ができなくなるから本当に頼む!」

「それ俺に旨味あるか?」

『もちろん!まず1クラスの出し物の音頭を取ったっていう信頼で汚名を挽回できるしそれにそこにいる3人のメイド姿が見れるのお得じゃない?』


言われてみれば旨味たっぷりだが俺じゃなくてもいいしリスクが大きすぎる。


「やらん」

『頼むから!お願い!』

「なんと言われようとやらねぇよ」

『そうか・・・。わかったよ。気が変わったら来てくれよ!俺は待ってるからな!』


と言って電話は切れた。


「それであなたはそれでいいのね」

「いいよ。俺の仕事じゃない」

「そ、じゃあ私たちはお暇するわ。これから学校に戻ってクラスの準備手伝わないといけないもの」


そう言って俺の部屋を出ていく。

花奏も「気が変わったら来てください!」と言って出ていく。


「優香お前はいかなくていいのか?」

「私はいつでも蓮ちゃんの味方だからね。蓮ちゃんが何を選んでも私はそれを受け入れるよ。それだけ」

「そうか。ありがとな」


そう言って優香はベッドを立ち上がりドアを開け外に出る。そして閉める直前


「蓮ちゃんと文化祭楽しみたいな」


と小さく微笑み学校へ戻った。

はい。今回結構長かったでしょう?毎回2500文字くらいにしようと思って書いてるけど今回は3500文字行っちゃった。

次回!文化祭準備編最終話乞うご期待!


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