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第2話

第2話です。このままでは幼馴染が強すぎてパワーバランスが崩れるので題名変えます。題して「幼馴染がラブコメのバランスブレイカーすぎて辛い」になります。ここからは幼馴染に振り切ります。

「知らない天井」

そう呟いた俺は何が起こったのか必死に整理しようとした。


まず踊り場から飛んだ。一番下まで落ちた。着地に失敗した。そして今保健室のベッドの上。以上。QED。

つい証明終了してしまった。起きあがろうとするが少し背中が痛む。流石にあの高さから落ちて無傷とはいかなかったみたいだ。だが背中から落ちれたのは不幸中の幸だったな。さすが俺。グッジョブ。


だが誰が保健室まで運んできたのだろう。保険の先生は今日はいないと担任が連絡していた。一体誰が・・・

そう考え込んでいると保健室のドアが開く音がした。


「もう起きてたりするかな。先生もまだ会議してるし・・・」

そう独り言を言いながら入ってきたのは我が夕霧高校が誇るスポーツ少女狭山花奏だ。女子サッカー部に入っておりプロも夢じゃないと言われているほど才能が爆発してるらしい。文武両道を狭山奏音と言い直してもいいほど優秀。悪い噂もほとんど聞かない。完璧超人とは彼女のことだ。

しかしなるほど。彼女が俺をここまで運んできたのか。彼女のフィジカルなら納得できる。


「起きてますよ。運んでいただいてありがとうございます」

おっと、敬語になってしまった。そういえば同じクラスだがほぼ初対面なせいでつい敬語で話しかけてしまった。


「もう起きてらっしゃったんですね!よかった、運ぶ時に変なところに頭ぶつけちゃって・・・」

おい嘘だろこの頭の痛みってお前がつけたのかよ。頭打ってないことがわかってよかったけど複雑な気持ちだ。まあ保健室まで運んでくれたのだから感謝。というか彼女も敬語で話しているがそういえば彼女はなかなか心を開かないことで有名でもあった。


「大丈夫ですか?目眩とか違和感ないですか?いえ、やはり大事をとって病院に・・・」

「大丈夫大丈夫です。万全ですほんとに万全です!」

危ない次は病院に運ばれるところだった。


「あの、私に敬語は使わなくていいですよ。」

「でも狭山さんも敬語じゃないですか。」

「それは・・・私のクセみたいなものです。それに同級生でクラスメイトじゃないですか。私の敬語は気にしないでください。それに皆さんもタメ口で話しかけてくださいますので」

なるほど。それはそれとして今何時だろうか


時計を見ると短針は5を長身は2を指していた。つまり5時10分。5時10分。オワタ。

すでにサービス開始から5時間が経過しているではないか。急いで帰らなければ。せっかく助けてもらって何もしないのも気が引けるがこの恩はいつか必ず返そう。


「すまん!先に帰る!この恩はいつか必ず返す!」

「はい?!お、お大事に!」

そう言い残すと俺は勢いよく駆け出し、家に直行した。



次の日


今日は土曜日。普段通りゲームをして過ごすか。

そう決めた俺は台所に向かう。まずは朝ご飯からだ。いいゲーム生活は朝ご飯から始まる。

そして台所にいる優香に向かって

「ご飯何ー?」

と問いかける。すると

「蓮ちゃんの好きなフレンチトースト!」

うんさすが幼馴染。俺の好きなものをよくわかってらっしゃる。

・・・?

・・・・・・・?

・・・・・・・・・・・?

!?

「おいちょっと待て。なんでお前がここにいる!?」

「だって蓮ちゃんママが今日1日私と過ごしてねって言ってたの」

だからってなじみすぎだろ。確かに小さい頃から親同士が仲良くてよくうちにも来てたな。


「蓮ちゃんできたよ!」

そうこうしてる間にできたみたいだ。


「いただきます」

二人の声が食卓に響く。


「そういえば蓮パパはどうしたのよ」

「アメリカに転勤。お前こそなんでこっち戻ってきたん?」

「パパの転勤の時期が終わったの。それでこの街が住みやすいからって、帰ってきたの」

なるほど。我々の親は入れ替わりで行ったっぽいな。


・・・それにしても彼女のフレンチトーストは美味い。俺の好み通り甘さが強めになっていてとても食べやすい。


「あ、今日出かけるから」

「ほお。どこいくんだ?」

「越谷のSeeタウンに買い物」

出たSeeタウン。埼玉住みの中高生の遊び場。アジア最大級のショッピングモールであそこに行けばなんでも揃うと言われる。逆張りストな俺は絶対にいかない。そもそも友達少ないから行かないじゃんとかいうツッコミには知らぬ存ぜぬで通させてもらう。そして何より気に入らないのがSeeという名前だ。湖が近くにあるためSeeタウンという名前になっているがなぜわざわざ厨二病の中学生みたいにドイツ語を使うのだろうか。俺は共感性羞恥で耐えられない。ドイツ語で言うとIch kann es wegen meiner empathischen Scham nicht ertragen.だ。


「それで誰といくんだ?」

「蓮ちゃんとだけど」

こいつは何を言っているんだ。俺は今日はゲームをするんだ。家から出ないんだ。残念ながらお前の希望には添い兼ねます。

「あー何言ってんだ?って顔してる。蓮ちゃんママの言ってたこと思い出して。今日は二人で過ごしてって言ってたでしょ!」

「嘘だ!本当はそんなこと言ってないんだろ!俺は知ってるぞお前が小学生を騙してゲトモンのセーブデータ破壊したのを!」

ゲットオブモンスター、通称ゲトモン。昔からあるシリーズで大人から子供まで幅広い世代に人気のRPGだ。

「あれは事故だったの!ああいう風にやったらどうなるかっていうのを確かめたかったの!それに蓮ちゃんフレンチトースト食べたでしょ!もう作ってあげないよ!」

クソっこいつのフレンチトーストが食べれなくなるのには耐えられない。仕方ない。


「わかったよ。行けばいいんだろ行けば。」

「わかってくれてよかった。じゃなきゃ首輪つけて引っ張り出すところだったよ」

マジかよこいつ。危なかった。もう少しで俺の社会的な諸々が終了するところだった。


「じゃあすぐ出かけるから準備してね。私家に帰って荷物とってくるから」

そう言ってドアを開け、

「逃げたらワンちゃんにしてあげるね」

と言い放ち家へ帰った。

よく考えたらそういうプレイをなかなか・・・。



ユニコーンが全く当たりません。昨日は100000勝ったのに・・・。と言うわけで「ラブコメの主人公って何すりゃいいですか?」改、「幼馴染がラブコメのバランスブレイカーすぎて辛い」如何でしたか?ここからは幼馴染がひたすら可愛いだけのストーリーになると思ったか!バカめ。俺はそんなに甘くないぞ!全員可愛すぎて悶え苦しむようなラブコメにしてやる!!!!

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