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プロローグ
ある日、村に魔物の大群が押し寄せ、村民は魔物と衝突した。僕の家族である父、兄、姉も村を守るためにまだ幼い自分を残して家から出て行った。家の地下室の片隅で魔物に見つからないようにしていったい幾分の時が過ぎただろう。いつのまにか何も聞こえなくなった。僕は村を見てくることにした。もう魔物がいなくなった、もう安全だと思った。しかし眼下には“絶望”が広がっていた。目を閉じ、鼻を塞ぎたくなるような死臭が村に広がっていた。歩いていると町の中央でかつて家族だったものだと思われるモノを見つけた。