16 1章 16話 氷霊剣鬼
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ウースー・ウーダンコット子爵の別荘はニューケイオス城壁の外、丘の上にポツンと建っている。
何でも、この別荘を建てるために無理を通して、森だった所をわざわざ切り開いたらしい。そうして一度ただの汚い小山のような状況にしたハゲ山に、小さいとはいえ山一面に芝を敷き詰め庭木を植えたという。
チラチラと花びらが舞い散り、年間を通して別々の樹木が花を咲かせている。所々低木も植えられていて、上から下まで余すところなく煌びやかで、それでいて今は花を咲かせていない樹木が余白となっていた。
「こう見るとやっぱ、なんだか分からない植物が多いよな」
「シーカの坊主どうかしたか」
「いや、なんでもないですよ」
デザインのコンセプトなんて詳細を知らなくても心動かされるような、そんなとても良い光景だ。もしカミナと花見でも出来たらとても心地が良いだろう。この世界の娯楽文化の中では最高峰かもしれない。本当にここで花見をするには武装の準備が欠かせないだろうし、それでも酒を飲んだりなんだりは命の危険がある感じがする。少なくとも私はやりたくない。
実際、バカ観光客みたいな人影も無いし、花見がしたけりゃウースー・ウーダンコットのように、まずそのシチュエーションを作る必要があるのだろう。それほどに人の領域の外は危険なのだ。街道も商人が1年も使わなければ、そこはもう怪物の領域である。
私もこうも間近で見たのはなんだかんだと初めてだ。この正解では町の外にあるだけで足が遠のいてしまうし、ニューケイオスの外で安全を確保できるようになった頃には怪物の屍を積み上げるのに忙しかったこともある。思えば私がこの世界に来た時にはすでに建っていたような気がするけれど、興味がわかなかった。
違うな。きっと興味はあっても避けてきたんだ。ここ1年停滞していた時間は比較的あったのだから。優秀な戦士を集めているというウースー・ウーダンコットを調査しないという、選択肢は無いはずだ。
だが実際には私は今初めて、ウースー・ウーダンコットに対面しようとしている。
だからケチをつける訳じゃないけれど、この光景に少し悔しさを感じるのは勘違いだろうか。
「フへ」
視線を更に上にする。この花の丘の頂点にあるのが別荘のような城である。
サイズと機能としては砦のほうが近いだろうか、華美な装飾の施された城壁と一体化した教会のような円錐形状の白亜の塔は1000年後、重要文化財だとかにでも指定されそうな建造物は「美しい」とはっきり言葉に出すほかない。
まるでコレが美しいんだろうと、顔面を殴られているような感じがする。計算された空間だ。
「モドブ殿。今回の依頼のおさらいをしましょう。おさらいをするだけ詳しく聞いていなかった気もしますが」
モドブに連れられてやってきた訳だが、そのバカ息子の名前も覚えていなかった。聞いた覚えもなかった。私の興味は全てバカ息子ではなく、全てウースー・ウーダンコット子爵の方にあったし、何なら何故バカ息子がバカ息子なのかもよく覚えていなかった。
「そうだな、依頼を受けてもらう以上は知っておいた方が良い。今回、護衛して貰うのは、ウースー卿の実の息子であるモウドット、様だ。先に言っておくが彼は馬鹿だ」
「そもそも、そのバカ息子の相手を何故することになったのですか」
「モウドット様が『貴族の子息たる者、武勲が無ければかっこが付かない』などと言い始めてな。先に言っておくが当然に彼は弱い」
ウースー子爵もそれを許可している訳か。それなら、初めから失敗させたかったのかな。けれど実際戦わせるには危険が伴うから、鎧だけ着込ませて命のやりとりを見せつけようとしたわけだ。
そうなると介護はモドブに任せておいた方が賢明そうだ。バカ息子との付き合い方には一日の長があるはずだし、悔しいが護衛みたいな気を遣うところが多い仕事は苦手だ。責任がどうのこうのと言われては今後の活動全てが遅れることになりかねない。
「なるほど、仕事に関してはある程度考えがまとまりました。それでは子爵について何か気をつけておくべき事があれば、どんな方なのか聞いておきたい。それと、開拓魔術士協会への紹介の方もはありがたく思っていますが、魔法武具もいただけないことには困ります。この間、武器屋で買った槍は一撃でおじゃんになってしまいましてね。気に入っていたのだけれど、残念です」
「ロシュのとこの武具だろう。そう簡単に壊れる物じゃないはずだ、何と戦った」
「今世間を騒がせている氷精霊の猟犬ですよ。氷精霊が関係している誘拐された子供と、氷精霊を追っているだろうバージを探しているんですよ」
今でも生き残ったのが奇跡のような戦いだった。私一人ではどうやっても勝てなかっただろう。私の能力では猟犬の前で踊ることが精精で私の刃は届かない、道具なのか膂力なのか技術なのか。魔法武具があればあるいは分からないが。
「なるほど。良ければウースー卿にその武勇伝を語ってくれ、吟遊詩人を毎日屋敷に呼ぶほどの英雄オタクだからな。気分が良ければ報酬に色をつけてもらえるかもしれないぞ」
それって、その英雄趣味の影響でバカ息子が馬鹿なことを言い始めたんじゃないのか。
やっぱりどこの世界でもそういう所は親譲りか。大方、親の影響でビックマウスになっているんだろう。ウースー・ウーダンコットの背中をよく見て育ったら、そりゃ自分にできない事をやりたくなる。ヒーローの背中だけを見て、心理も背景も実力も努力も置き去りにしてしまったのだろうな、そして挫折させる役目を私が請け負った訳だ。
是非、私というインチキで挫折してくれ。
「ウースー子爵に関してはどうですか。何か気をつけるべき事は何かありますか。避けた方が良い話題とか何かあれば」
「ウースー卿のことは何も気にしなくて良い。あえて言うならば、あの方の見た目は何というか奇抜だが、まあ存分に驚くと良い。格好を侮蔑したぐらいではあの方は気にもしない」
それは気が楽で良いね。ついでにこちらの質問なんかにも真剣に答えてくれるような、余裕のある人だと助かるよ。
「お邪魔しますよっと」
城門の内部に入るには観音開きの木製大扉を抜ける必要があった。鉄格子の扉がセットになっていて昼間は開いたままになっているが、夜間は木製の耐久力の低さを補っているようだ。
それを抜けるとアーチ状の長い通路がある。溝のようなものが目について、なぞるように見上げると、金属製の板のような物がつり上げられているのだと分かった。どうやら扉が2連になっていて、敵が中央に居るときに扉を下ろすと分断できるのだろう。日陰に微かに残った血の香りがする。入口側からは見えなかったが上部が格子状になっていて弓や槍で首を断つのだろう。なるほどコレで怪物を一方的に攻撃できるわけだ。
よく考えられている。町の城壁に頼らずにどうやって生き残っているのか、元開拓者の私兵軍団を飼っているだとか噂されていたが、数を集めただけではないらしい。この要塞があっての防衛なのだな。美しいだけの建物かと思ったが、内側は機能重視らしい。コレを設計した建築家はきっと金だけでなく名声も手に入れたに違いない。
おかしいな、ウースー・ウーダンコットの偉業として語られていてもおかしくないだろうに。それこそ吟遊詩人辺りがそんな美味しいネタに食いつかないはずがないだろうに
内部は外観のような過剰な装飾はないように思える。グネグネとした坂道を登ると平坦な広間のようになっていて石畳が随分と傷んだ様子だ。明らかに修復された痕跡もある。左右に並ぶように城壁から中央の尖塔形の城に橋が架かり、包囲されていた。
先ほどの通路と同じだ。通路が突破されたときに3方向から。思えば無駄に曲がりくねった道も、意味があるのだろう。敵を一列に並べて、足を殺し、上からは矢が降り注ぐ。
怪物を殺すために城だ、機能美にあふれている。
尖塔のバルコニーに、いや櫓なのだろうがそこにどこか既視感のある姿の男がいた。もちろん始めた会ったのだが、雰囲気だろうか。
モドブに向かって手を振っている。
「彼がそのバカ息子ですか」
「シーカ、さすがに本人の前ではモウドット様と呼んでくれ」
「まあ良いですけど、馬鹿はどれだけ取り繕っても馬鹿ですよ」
なんだか動きからして馬鹿っぽい。あまり話しもしていない相手のことを、悪く言うのは主義に反するというか、あまりやらないことだ。何せ悪口は直接言わなくては効果が薄い。噂は影で、悪口は正面で。悪口を言うほど興味は無いのだけれどね。ただ彼の属性というかキャラクターが、馬鹿のことと貴族の子息であることしかないのがダメなのだ。
「やあ君がシーカ君だね、なかなか美しい肉体をしている。モドブから聞いているよ。よろしくね」
非常に灰汁が強くフランクに話しかけてきたのは、ウースー・ウーダンコット子爵その人だという。なんだろう、パンクだ。
両サイドが刈り上げられ、ツンツンとした頭。そして原色系の濃い色彩に染められた派手な貴族服。そして濃い顔。今まで見たどんな人よりも傾いているやもしれない。ファッションはちょっと馬鹿っぽいのに、それが一周回って知的に見えるのが息子と違うところか。
「君、結構強いでしょ。そうだねー、ここ100年で怪物だなんだと言われ始めたような、幼体では相手にならないはずだ。屍鬼、幽鬼、樹精、魚獣、人間、ここらで戦える怪物とは全部戦ったことがあるだろう。だが本物の化け物にはどうしても勝てない。それも最近経験したね。どうだ、合っているかな」
突然の話で困惑するが、おおよそ正解だった。モドブには何も伝えていないはずだけれど。
「ええ、そんなところです。ですがそんな大層な存在ではありません、私が負けたのはただの犬です。少し冷たくて頑丈なだけの犬でしたよ」
「おや、珍しいね。僕の領地でも滅多に見ることないのに。それは災難だ」
そこまでは把握していないか。
「どなたかから噂でも聞きましたか」
「うん?いや、感」
「そうですか。自信をなくしてしまいますよ」
「いやいや、安心したまえ。君はまだまだ強くなるよ。なにせ君はなかなかセンスが良い。そしてその強い目だ。いやー、なかなか見所があるじゃないか、モドブよくやったよ。ハッハハー」
そういう意味ではないのだけれど。このおっさん、凄いな。この人自体は多分そんなに強くない。今の私が戦っても六割ぐらいは私が勝つだろう。観察眼、それとも審美眼か?多くの戦士、英雄という部下であり仲間達を、領地を守るために怪物を見て養ったのだろう。私も自分が戦ったらどうなるかぐらいの感覚をそろそろ養ってきたつもりだったが、自信をなくしてしまうかも知れない。見ているスケールが違う。
私の感覚は敵と対面したときのもので、自分が生き残るために磨いてきたもので、相手を殺すための機能だ。だがウースー・ウーダンコット子爵のそれは、趣味であって実利なのだろう。
この建物も実は彼が設計したと言われても信じられる。自分の趣味の城で戦士の砦だ。
多くの戦士にとって、それはそれは魅力的なんだろう。彼は才能あふれる常勝の将軍な訳だ。
「ネタばらしをすると、実は完全な感というわけでもないんだよ。シーカ君は2~3年前ぐらいだったかな、だいぶやんちゃしていたでしょう。とてつもなく強い子供がいるって僕らの間では結構有名だったのさ。それに、先日ストウデンバーグって子と話す機会があってね、君の話を色聞かせてくれたのさ」
一体、こういう時はどんな顔をすればいいのだろうか。あの男は本当に、気持ちの悪い。私のストーカーなんじゃあるまいな。日単位で先回りするストーカなんて聞いたことはないが。それではもはや、妄執極まって予言者である。
「ここに来ることがあれば、死ぬほど苦労した後だろうって笑っていたよ」
「あいつ、何か今回の件に関わっているじゃないだろうな」
私に何か氷精霊についてをやらせたかったのなら、わざわざ私のボロ小屋にやってきたのもうなずけるというもの。あれ、別にボロ小屋には私に会いに来たのではなかったか。
デンはともかく、この子爵にどんな思惑があるか知らない。まあ、私はとりあえず貰えるものが貰えればそれで満足だ。
「今回依頼を受けるに当たって、2つ条件があります。1つはモドブ殿が個人的に承諾して頂きました。もう一つは魔法武具を譲って頂く事です」
雑談もそこそこに、モドブが改めて今回の仕事について説明する。
「先日も伝えましたがこれはロシュに防具を用意して貰うに当たっての契約内容です。まず、シーカが今回の怪物討伐に参加し、二度となめたことをモウドット様が言い始めぬよう戦いの現実を見せること。第二にウースー様が所有している魔法武具アナテマをシーカに譲ることこの2つです」
「うん、かまわないよ。初めから使い手がいない上、なかなか扱いにくい武具だからね。シーカ君の御眼鏡にかなうかは分からないけれど、是非有効活用してくれ。そのほうがコレクションも喜ぶというものだ」
太っ腹だ。さすがウーサー・ウーダンコット。思わずファンになっちゃうね。仕事もはかどるというものだ。アナテマ、どんな武器かな。
「息子さんはどこに。今日の内に予定を決めて、明日にでも素早く依頼に取りかかりたいと思っていますので」
「モウドットはおそらく自室だろうね。モドブに案内させるよ。モウドットはセンスも頭も足りない奴だが、よくしてやってくれ。それと今夜はここに泊まっていくと良い。夕食をごちそうするよ」
お言葉に甘えて頂こう。
塔の内部は想像よりもごちゃごちゃとしていた。戦闘を想定している塔外部と違い、かなり生活感がある。大量の食料、武具が備蓄されているのは当然としても、書庫のようなものもあった。上層は居住区になっていて使用人を部屋やダイニングと来て、天辺に
モウドットはコテコテの貴族服を着崩していた。ひとことで言ってダサい。エレガントさの欠片もない。この違和感はどう説明すれば良いか、ジャケットを着崩している人は居ても、燕尾服を着崩している人は居ないみたいなことだろうか。
どこか既視感があると思ったが。ああ、そうだ。デンによく似ている。
立ち方がアンバランスで、肩が張っていている。顎がせり出ていて、そして何より汚い貴族服だ。汚いの意味合いは違うのだけれどね。
「私はシーカと言います。今回はよろしくお願いいたしますよ、モウドット様」
「うむ、僕がいかにもモウドット・ウーダンコットだ。よろしく頼むぞ、シーカ」
馬鹿でも指示に従ってくれればそれでいい。危機感のない人間のコントロールを失えば一瞬で命を失うほかない。だからここでやるべき事は、馬鹿みたいなマウンティングだ。
「早速、仕事の話をしましょうか。今回のターゲットは屍鬼か狼ぐらいが丁度良いと思っているのですが。どうです、モドブ殿はどう考えていますか」
「まあ確実に出会える怪物が良いでしょうな。あまり遠くても大変だしな、しかし、あまりに弱すぎるのは興ざめだ。屍鬼にしても変異種ぐらいじゃなければな」
確かにぬるいと思われては意味が無い。屍鬼の変異種は全身装備がやられそうで御免蒙るが。それにどうせ道化を演じるならやっぱり派手なのが良いね。形だけ大きな生き物とかね。
「それならジャッカーロープの樹霊なんてどうです。オイルを用意してもらえるなら、日帰り出来ますよ」
大きな焚き火を始めましょうや。二度と忘れぬほどの熱い思い出を。
「良いなそれで行こう」
「あのー僕の意見は。出来ればこうトロルの首が欲しいなぁ、なんて」
「良かった早急に話がまとまって。モウドット様もそれで良いですね」
「あ、はい」
笑顔は万国共通の最強の交渉技術だね。貴族たる者、交渉中に笑顔を崩してはいけないよ。貴族がなんたるかなんて、一ミリも知らないけれどね。ウーサー卿に聞いてくれたまえよ。
ウーサーのことばを借りるなら、センスを磨けバカ息子。
夕食までの時間まで、ウーサー・ウーダンコットに猟犬とのバトルを語り聞かせたりして時間を潰した。どうやらウーダー卿も過去に猟犬と対面したことがあるらしい。今から5年前、突如上空から現れた怪物の群れに魔人の町は襲われて、ニューケイオスのスラムは壊滅した。ニューケイオスほどの被害はなかったらしいが、ウーダンコット領にも怪物が出没したという。そのときは護衛と協力して対処してそうだ。
「結局、私の攻撃は何故猟犬に通じなかったのでしょう。見た目だけならそこらの野犬や狼と大差ないというのに、強度が桁違いでした」
「珍しい着眼点だね。例えばこの建物。この塔を普通の石材で作ったのなら、とても怪物の攻撃には耐えられないだろうね。他にも英雄の肌は怪物の爪を防ぎ、場合によっては遺物武具すら通じない事もある。真の英雄は数百数千の時を生き、そうして初めの神は生まれたというしね。見た目や、言葉でのカテゴライズにさほど意味は無いと考える人が多いと思うよ。同じ種族でもそれぞれ類似した特性は有しているが、個体強度は千差万別。特に戦闘、狩猟と言い換えるべきかな、それに特化していない魔人のような種族はかなり力がバラバラだ。君ぐらい幼くして戦士として成立しているのも居るのだからね」
熊もライオンも熊とライオンの範囲で強い。人間はも未成熟で生まれるもので、歩けもしない赤子から、武術家やボクサーまでの範囲でとても大きな差がある。だが人間はいくら鍛えてもミサイルには勝てない。そんな当たり前だった理屈が、まだ私から抜けていなかったのかもしれない。これは私の質問が悪かったかな。
「では率直に。私はどうすればあの猟犬に傷を負わせられますか」
「うーん。そうだねえ。僕は戦士じゃないから、先々代や僕の雇っている開拓者の中でも優秀な人に聞けば分かるかもしれないけれど、やっぱり精霊の類いは魔術が使えないと難しいね」
魔術か。私がずっと追い求めている力。私が手に入れないでいる力。この世界に来ても、人脈も財力も無い人がどれだけ無力であるかを実感した。そしてそれらは武力によって覆されてしまうことも。人間は隕石にも竜にも勝てなかった。さて、魔人は竜に勝てるのかな。
「開拓者達が魔法武具や遺物武具を求める理由はまさにそこだからね。一部の神様や精霊みたいな、体がもげても死なない生き物を殺せる機能を発揮できる武器が無ければ、領域を切り取ることが出来ない訳だ。だから君が魔法武具を求めて、ここにやってきたのは間違えじゃ無いと思うよ。それこそバージ達は複数のを持ち歩くと歌われる事が多いけれど、彼らは複数の特別な剣を持ち歩いているからと言われているよ」
バージか。このエピソードはウォーディーンと出会った所から始まった。きっと私はあの力に魅入られている。私にとってはどんな黄金よりも魅力的だ。あの存在は停滞していた私に対する毒であり、たった1つの活路だった。
「ウースー卿。あなたは英雄譚に詳しいと聞きました。ウォーディーンというバージに心当たりはありませんか」
良いね。賛否感想お持ちしております。
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