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5話 エクソシスト的な

◆ 5話 エクソシスト的な


異世界のレベルやステータスの数値は現代で言えば健康診断の数値に近い。これが高いこれが低いで一喜一憂してもこれまで生きてきた人生の積み重ねの結果の数値であって努力すればある程度は数値が高くなることは実証された事実だ。外法や外道、邪道や邪法でこの数値を向上させれる方法はあるにはある。ただし副作用もある。ドーピングと同じだ。正攻法が一番の近道だよねという至極当然の理をぶっ潰す。

召喚魔法は召喚使役することが原則であり法則でもある。召喚も使役を分けて考える場合もあるが投げっぱなしジャーマンみたく、召喚しました、使役しませんでは理に反する。この場合、召喚者にリスクが降り掛かる。召喚したけど使役できませんの場合の多くは召喚したモノが望むそれ相応の対価を支払うことになる。

特殊召喚と言われる召喚に必要なリスクの先払いしておいて強力な魔獣を召喚する方法もあるがそういったのは悪魔召喚とも呼ばれており大抵は大人数の人間の命を対価に悪魔を召喚して望みを叶えると言った類の召喚魔法だ。


俺はこれら全ての原理原則と理を無視できてしまう。それがチート(ズル)であり破格というか破壊的なというか本来の意味合いのチートだと思う。

依頼人はスキル帝国の辺境伯。そう、国土防衛で国境周辺領土を守る役目の大貴族がどうにも隣国ランド連邦がきな臭い、出来れば敵国で同じ国土防衛を務めている貴族の近親者か親族に不幸が起きれば、と。

辺境伯に相手の家族構成を問う。なかなかの大家族だが、嫡男はまだ幼い。嫡男の上は姉妹ばかりでようやく跡継ぎが生まれて3年。そろそろ嫡男も安定して生存戦略に勝利できる確信を得たのか当主が死んでも跡継ぎがいるもの、だから戦じゃ! の思考はわからんがたぶんそういう事なのだろう。成人まで待てないのか? という問いに答えるなら政略結婚させた姉妹が嫡男を祭り上げて御家復興ルートもあるんやで、みたいな。

「嫡男は悪魔憑きになります」

「お、おう……」

中世ヨーロッパ風な剣と魔法の異世界ファンタジーにおいて、悪魔や魔族は身近な存在だ。リアルエクソシストもいるしリアルデビルもいる世界で悪魔憑きは有り得る事なのだ。前世の方の悪魔憑きと同じような症状が発症する。奇妙な行動や何か見えないものと会話したり、知らないはずの言葉を話したり、宙に浮いたりブリッジ体勢で駆け回ったり等の奇怪で奇妙な事が起こり続けて衰弱していく。そして最終的には悪魔に魂を抜かれて死ぬ。この発病期間は長ければ1年は続く。それも不定期に。病状が安定したと見せかけて油断したところに首を180度回転させて家族を恐怖に陥れたりする。

悪魔にとって恐怖は栄養分なのだ。

急ぎの案件ではないがちゃんと悪魔を召喚してちゃんと相手貴族の嫡男に取り憑かせた。対価は嫡男の命やその家族の命も持っていきたければどうぞご自由にと言っておいた。それを聞いた悪魔はとても良い笑顔で嗤っていた。

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