日本対盗賊
7/10/6:00。自衛隊の朝は早い。
5:30〜6:00の間に起床し、身支度を整え、朝礼の準備をする。然し、自衛隊はこれが普通なのだ。
「—という訳で、今日も敵が来なかったら、いつもの訓練をするぞ。気を引き締めろ!」
「「「「「有難うございました‼︎」」」」」
朝礼が終わり、朝食を取る。いつも栄養満点で美味しい。
8:00。訓練(ランニング、筋トレ、体幹)をしていると、ひとりの娘らしき人物がやってきた。
「何用だ?」
「助けてください!今、盗賊が押し寄せてきてて…あと一日もすれば全滅です!」
彼女曰く、二、三日前から盗賊が襲ってきて、『アイズ王国』を襲っているらしい。
それを聞いて直ぐにCT-47に乗り移動を開始する自衛隊。武器は矢張りAK-47だ。
其れに加えて、AH-46Dも参戦。AH-46Dの威力を確かめる良い機会だ。だが、しばらくは待機だ。いきなり爆撃ヘリが飛んできたら戦いどころではないだろう。
「お嬢さんは?行くかい?残るかい?」
「私は…勿論行きます‼︎」
ついてくるらしい。まあ別にそんなことはどうでも良いが。
*
CT-47で移動すること15分。アイズ王国についた。唯、敵に見つかるわけにはいかないので、少し離れたところに着陸する。
「行くぞ!敵に見つからない様に慎重にな!」
「「「「「はい‼︎」」」」」
そして行動を開始する。案内役は、先ほどの女性だ。
「此処です。こっちがノックをして、反応が来るまで待ちましょう」
「了解」
そうして女性がノックをして、二分後に反応がくる。
「あ、愛莉じゃん。あれ…この人達は…?」
先ほどの女性は愛莉と呼ばれた。
「お待たせ。助けを呼んできたよ」
「まじ⁉︎有難う‼︎」
「我々は日本という国の自衛隊というものだ。戦争をしていると聞いているが」
「あ、今は居ないだけで、また戻ってくるよ」
「今は…?」
少し疑問に残るが、準備をするのにちょうど良い。今のうちに準備をしようとする自衛隊。
因みに、彼は王らしい。
と、其処に如何にも盗賊の格好をした人達が軽く百人前後はいる。
「おらぁ、邪魔だぁぁぁぁ‼︎残りの村人はどこだ‼︎探せ‼︎」
自衛隊を突き飛ばし、中にズカズカと入っていく盗賊。
「構え‼︎」
一斉にAK-47を構える自衛隊。其れに気づいて、「ああ?」と、嫌そうに振り返った。
「なんだ?お前ら。殺されてぇのか?」
「それはこっちの台詞だ。村人を殺してるのか?争いが起こっている、と聞いているが」
「そうだぜ、此処の村人、み〜んな、金持ってるんだぜ。邪魔するなら殺すぜ?」
「よし、撃ぇ!」
ガガガガガガガガ‼︎‼︎
六人のAK-47が一斉に射撃された瞬間だった。
村人も負けずに戦ってはいるが、押され気味だ。
『今からそちらにAH-46Dを一機送る。それまで持ちこたえてくれ』
通信が入った。今からAH-46Dが来るらしい。それまで村人を守ることにした。
「総員、村人を守ることを優先しろ‼︎まもなくAH-46Dが来る‼︎それまでの辛抱だ‼︎」
「「「「「了解‼︎」」」」」
即座に倒れそうな村人のところに向かう自衛隊の人々。
「おらおら、金よこせば楽に殺すぜ?」
「邪魔ああああああ!」
倒れそうなところに自衛隊が入り、グローブで盗賊をボコボコに殴り、撲殺をした。
もう一人は高台に上り、XM2010で、射殺をした(直線距離で二百メートル)。
更に、倒れる倒れない関係なく、AK-47で射殺をしていく。
其処に、AH-46Dが来た。
『間もなく、ガトリングを使用する。直ちに撤退せよ繰り返す、直ちに撤退せよ。十』
「退避!」
『九』
そうして、まずは自分たちが退避。
『八』
次に、周囲にいる人を撤退させる。
『七』
続いて、スナイパーが退避。
『六』
最後に煙幕を貼り、村人を避難させる。
『五』
然し、意外と見つからない。
『四』
そして、何気にヘリを見つめているものもいた。
『三』
「退避しろ‼︎殺されるぞ‼︎」
『二』
無事、皆が撤退した様だ。
『一』
「嗚呼?」
『〇——』
誰かがそんなことを呟くと、AH-46Dのガトリングが連射された。
すると、盗賊たちはみるも無残な姿に変わっていく。
三十秒もたたずに計三百発の弾が発射され、盗賊は全員死亡した。
『任務完了』
そう言って、AH-46Dは帰還していった。
「凄い…あんな鉄の塊が…何故だ…」
王は感心しているのか、疑問に思っているのか、わからない状態だった。
「無事、任務完了です。では、我々はこれにて」
「待ってくれ!頼みがある!」
「な、なんでしょう」
「いや、大したことではないのだが、私も、その自衛隊、とやらの仲間に入れてはくれないだろうか…」
「んー、キツいっすね…でもまあ、相談はしてみましょう」
「感謝する」
そうして、自衛隊はCT-47に乗って帰っていった。