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 武彦の協力のもと、無事にダンジョンをクリアしてレベルアップとスキルポイントと10万SPを手に入れた10人は、5つの班に分かれて行動することになった。各班は、レベル10が2人とレベル1が6人で構成されている。ちなみにマナコインは、皆に支持された璃桜が使用した。


 レベルが10ある者で孔老人以外の9人は、鑑定スキルを習得できている。さらに、空間収納スキルを習得できたのは2人である。

 如月薫の『ダンジョンクリア講座』と、『実録。スキル習得ペナルティー!?』で学んでいるため、スキルに関しては割とバランスよく習得している。


 孔老人は、孫の璃桜と同じ班で行動している。孫馬鹿なので当然の結果である。現在の彼らが苦労しているのは、ダンジョンクリアではなくて、適正ダンジョンを探し出すことであった。

 何故ならば、意外にもダンジョン化していない家が多いのだ。理由は、この街でも春人たち以外にも新人族が活動を始めたことにある。初心者用のチュートリアルダンジョンと呼べる最弱のダンジョンは、レベルが10あれば余程のイレギュラーが起きなければ、簡単に討伐できるのだ。一番人気の標的になるのは当然である。


 地図スキルと用心スキルを駆使して探すこと30分。孔老人の班は、ようやく適正ダンジョンを見つけ出した。途中、慣れないスキルの運用で何度も眩暈を起こし、孔老人と璃桜はポーションのお世話になっていた。


 マナコインとレベルアップでステータスが上がった璃桜により、ダンジョンは呆気なく討伐できた。6人が無事にレベル10へなれたことで、班を3つに分ける事になった。これは、事前に打ち合わせをしていたことであるため、スムーズに行えた。

 班を細かく分けた理由は、全員がマナコインを入手し易くするためである。ダンジョンコアの討伐では、SPは平等に入手できるものの、マナコインと迷宮核の宝箱は1つしか入手できないからだ。

 このうち、迷宮核の宝箱から出たモノは共同管理をすると決めてあるので問題ないが、マナコインは使用できる枚数とレベル制限がある為、大勢でダンジョンを探索するのは、レベル10以下の時と事前に話し合って決めたのだ。

 もちろん、ダンジョンの難易度が高くてダンジョンコアの討伐が困難な場合は、臨機応変に対処することになっている。今の所は、最弱のダンジョンを攻略して個々のレベルアップとマナコインによる強化を図ることが優先目標である。


 新しい戦闘系スキルを習得し、新しい装備を手に入れた面々は、適正ダンジョンを探して散っていった。孔老人と璃桜は、2人っきりのパーティーとなり、次なるダンジョンを探すことにした。


 時刻は11時を過ぎたばかり。

 孔老人と璃桜の2人組は、本日6つ目のダンジョンコアを討伐し、レベル17になった。お昼には、全員が集合すると決めているので、ここで戻るかもう1つダンジョンコアを討伐するかを話し合っていた。

 そこへ、剣や槍を持ち鎧を着けた10人の男たちがやって来た。身形から考えると、彼らはコスプレ集団ではなく、新人族と考える方が無難である。空間収納スキルを持っていない新人族は、売買システムから購入した装備をそのまま身に着けているからだ。


 孔老人と璃桜は、璃桜が空間収納スキルを持っているので武器と防具は仕舞っていて、現在は普段着になっている。だが、彼らにも鑑定スキルの所持者がいたようで、璃桜の空間収納スキルに気付くと、メンバーに加わらないかと勧誘してきた。


 璃桜は迷いなくすぐに断った。彼らの目は、璃桜の女性らしさの象徴たる複数箇所を執拗にみており、璃桜が嫌悪感を覚えるのは当然であったし、用心スキルが反応したからでもある。しかし、男たちは断られても諦める気はないらしく、取り囲んで璃桜の手を掴もうとしてきた。


 可愛い孫娘に手を出してきた男たちに対し、それまで静かに経緯を見守っていた孔老人は、大見得スキルを使った。状態異常耐性を持っていなかった彼らは、途端に体の動きが鈍くなり2人気絶した。意識のある8人は、戦意を喪失し仲間を置いて逃げ出そうとした。しかし、璃桜は炎縄スキルで全員を華麗に縛り上げると、全員に往復びんたを見舞ってから、武器を没収した。


 力の差を見せつけられた彼らは、泣いて許しを請う。だが、用心スキルの存在を忘れているらしく、反省していないことがバレていることに気付いておらず、孔老人のお付き連中が来るまでそのまま反省した振りをずっと続けた。

 こうして彼らは、孔老人の勢力の下で、改心するまで労働と監視をされることになった。

 法と秩序? 力なき正義や法律ほど滑稽なモノはない、そんな世の中へと変わりつつある中で、孔老人は弱きを助け強きを挫くを目指すのであった。

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