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プロローグ
処女作です。
夢を見た。
なんとも奇妙な夢であった。
普段の生活と変わらない世界がそこにはあって、自分はその中で普段通り生活していた。
いつもの夢は、怪物に追われたり、空を自由気ままに飛んでみたり、学校が占領されたり、どこかファンタジー要素のあるものばかりで、こんなただ生活しているだけの面白みも何もない夢を見たのは初めてだった。
お母さんの作る朝ご飯も、学校の授業も、友達との昼休みの他愛のない会話まで全てがそっくりそのままに作りこまれている夢なのである。
最初は自分が夢を見ていることにすら気がつかなかった。
そして俺はこの夢をとてつもなく長い間見ていたような気がする。
夢から覚めたとき
俺は自分の部屋で机に涎を垂らしながら寝ていた。