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再び青森へ
高校3年生三月。
私は無事卒業し、見事第一志望の農業大学林檎学部に合格した。
4年間大学で必死に勉強した。
そして見事卒業。
私は青森の祖母の家のリンゴ農家に就職した。
久しぶりの青森はやはり落ち着く。
仕事は大変だけど、たまに7人の従兄弟たちが遊びにきたり、祖母のご飯を食べたりと、幸せな毎日を過ごしていた。
そんなある日、仕事場から家に帰ろうとすると、白いポニーを連れたあの年上イケメンが待っていた。
「王子さんも青森帰って来たんですか?」
「そう、俺も来月から実家の病院で働くんだ。あこのポニーは実家のペット。散歩してたんだ」
そう言って急に彼はひさまずいて指輪を渡してきた。
「急だけど結婚してほしい」
私たちはまだ付き合ってすらいなかったけど、
「はい!!」
そう答えた。