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7人の小人編
目が覚めるとわたしの周りを7人の子供たちが取り囲んでいた。幼稚園〜小学校低学年くらいの子たちであろう。
わたしはとりあえず飛び起きて、辺りを見回した。
すると家のドアの方から懐かしい声がした。
「みんなそんなところに集まってどうしたの??え??もしかして姫華ちゃん?」
久しぶりの祖母はわたしのことを覚えていてくれたようだ。
「お久しぶりです‥実は継母とうまくいかなくて逃げてきてしまいました...」
「あらあらそうなの!とりあえず家の中に入って!あ!この子達はあなたの従兄弟たちよ!夏休みだからうちで預かってるの!!」
そしてわたしは祖母の家で当分過ごすことになった。
実母の実家はりんご農家をしている。
日中は祖母は働いているので、わたしが7人の従兄弟たちの世話をすることになった。
夏休みの宿題を見てあげたり、遊んであげたり、時には寝かしつけたり‥家にいる時より忙しかったけど、継母と暮らすよりずっと幸せだった。このままここで暮らしたいな‥。