継母の嫉妬加速
あーあのイケメンにまた会えないかなー。毎日ぼーっと自分の部屋の窓の外を見ながら考えていた。
いつあの青年に会えるかわからないので、ダイエットやメイクの練習など、美容に関してかなり力を入れ始めた。元々容姿が整ってる方だったが、更に美しさに磨きがかかったと思う。
そんなある日の帰り道。誰かに後をつけられている気がした。振り返っても特に怪しい様子の人はいない。人気がなくなってきた辺りでいきなり力強く腕を引っ張られた。
「助けてーーー!!!!」
「し、静かにしてください。お嬢様。わたしですお母様の秘書の鮫島です。」
振り返ってみると、確かに継母の秘書がいた。
「いきなりどうしたんですか?」
震えながらわたしは言った。
「実はお母様は、最近お嬢様が大変お美しくなったことお気に召さないようで‥あの橋からお嬢様を突き落とせと言うんです。でもわたしにはそんなことできるはずがありません..。どうかどこか遠くへ逃げてください。今すぐ。」
わたしは頭が真っ白になった。どこにいけばいいのだろう。幸い明日から夏休みなので一旦学校のことは考えなくてもよさそうだ。とりあえず近くのバス停に行き、適当にバスに乗った。
わたしはどこに行こうと色々考えた結果、実母の実家に行くことにした。実母の実家に行くのは小学生以来だ。
途中の駅で夜行バスに乗り換え、青森へ向かった。
早朝、バスが青森に到着。
記憶を辿ってやっとの思いで実母の実家にたどり着いた。
しかし、まだ朝も早いのでとりあえず家の庭のベンチで休むことにした。そして、気づいたら寝落ちしてしまっていた。