表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

嫌いな人ほど正しくて厳しい

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

ざっぱで、メンタル豆腐なので、几帳面で歯に衣着せぬ物言いの人とは反りが合いません。


――仕事中に頬杖突かない。

――『なるほど』は使わない。耳障り。

――今まで何して来たの?

なおこれ、本日彼女が言われた言葉である。隣の席で痛烈な指摘を傍で聞きながら、我が事では無いながらも肝を冷やした。様子を窺って見ると無表情にも頷いて、淡々と作業に戻っていた。

しかし会社を離れて、飲みの席になると、彼女の不満が爆発した。

「本当、あの人嫌い。マジで嫌い。一緒に作業したくない」

頭を抱えながら、拒絶の言葉を吐く。声は弱々しく、もぬけの殻の様に虚しく辺りに反響する。

まぁ、自分があんな事言われたら、少なくとも傷が付くと思う。それでも彼女は愚痴ひとつ零さずに、今日を終えてここに居る。その鬱憤が今に当たるのだが。

「本当、お疲れ様……」

明日がどうなる事やら、少し不安になった。


そして翌日、彼女の方を窺った。相変わらず顔は無表情だった。淡々とパソコンに向かっている。しかし、昨日と違って頬杖を突いては居なかった。返事の時には『はい』か『畏まりました』に集約されている。相変わらず、資料については指摘を受けていたが、それを黙々とメモにとって、自分の保存用のノートに書き写していた。

そうして彼女と顔を合わせたのはコピー機の前だった。少し疲れている。ぼんやりと上の空。

「大丈夫?」

「あぁ、うん、まぁ……」

存在に気が付くと、曖昧な返事をした。コピー機は未だに稼働を続けており、ずっと機械的な音を辺りに響かせている。周りには誰もいない。だから、ひっそりと低い声で一言。

「荒れてたから、反発するのかと思ってた」

すると彼女の目に光が戻る。パソコンの対峙する時の目。一種のトランス状態だった。

「しないよ。それはしない。あの人が言ってる言葉は私が納得した言葉だったから。それに自分に厳しい人の言葉は素直に聞くもんだよ」

そう言うと、溜まっていた書類の束を指で挟んで、確認する。どうやら全て出し終えた様だ。それから此方を見て、僅かに口角を上げた。

「でも心配、有難うね」


同期から心配されて、デスクに戻った。戻ったと同時に、手書きの修正用紙が渡される。どうやら私がコピー機で書類が吐き出されるのを待つ間、私の資料に目を通していたらしい。

「字が汚いので、読み上げます。分からなかったら聞くように。メモもとるように。良いですか?」

「はい」

素直な人が社会に出て重宝される。

なんて言いますが、私的には死ぬ程の疑問が。

渡された問いを全て受け入れて、疑問も持たなければ、成長はしないんですよ。

だから、多少穿った見方を持っていた方が良いかと。

あと納得出来るまで、執拗く聞く執念深さの方が大切です。


嫌いな人ほど、ぐうの音も出ない正論述べますし、自分にも厳しいんですよね。

そうして大抵、歯に衣着せぬ物言いです。


それでも正しいと思ったことは受け入れた方が良いです。

今後の自分のためにも。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ