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発端

夕暮れ時、家路に向かう男子学生が二人。



「この前、火吹き男がでたらしいぞ」


またか、正直うんざりだ。こいつは吉田、子供の頃からの腐れ縁だ。


吉田は噂話が好きで、その中でもいわゆる「都市伝説」と言うものが大好物なのだ。


が、いくら大好物だからと言ってもそれを僕にも勧めるのはどうなんだろう。


そもそも、僕にはこの手の都市伝説には興味がない。

だいたいどこかの誰かが、無責任に話を「作って」いるに決まっているんだ…多分。



「おーい、聞いてるか?」


「聞いてるよ、お前もこの手の話に飽きないね」


「飽きる?そんな事は無いね!」

キッパリと言い放つ吉田。

一瞬彼のメガネが光ったような気がするが、気のせいだろうか。


あっけに取られる僕をよそに、吉田は持論を主張する。


「この世の中に不思議なことは数々あれど、都市伝説ほど面白いものはないね。まず、登場する怪異の幅広さ。人を襲う化け物から、ささやかな幸せを得る結末まであるんだぜ?後な、出所がよく判らないってのも、ソソるものがあるじゃないか!」


…熱いな。

だが、その熱いさは、他の事に使うと良いぞ、きっと。


「吉田、お前そんなんだから持てないんじゃないか?見た目はイけてるのに彼女が居ないのは、それが原因だろ?」


なんとなく吉田の熱さが悔しかったので、違う方面から突っ込みを入れてみた。

「そうか?そんな事は無いと思うけどな」


全く意に介さない吉田。

……突っ込みに効果無し!

「まぁ、良いや。なんか面白い話があったら俺に教えてくれよっ。じゃあな!」

無駄に爽やかな笑顔を残し、吉田は去っていった。

悪い奴ではないんだけどなぁ。


僕は家に帰る前に一ヶ所寄らなければならない所がある。

寄らなければいけないのだが、気が重い。


僕は目的地へ向けて歩き出した。







―お食事所 雪花亭―



そう書かれた暖簾。

魚介類の料理が上手いことで地元じゃ有名だ。

夜はお酒も出すので、仕事帰りのサラリーマン達で一杯になる事もある。


ただ、いつもと違うのは


―本日貸切り―


この掛札がかけられている事だ。

本日貸切りか…

今日はここで「組合」の会合があるんだ。

組合と言っても、労組なんかじゃなく(そもそも、僕は学生だしね)ある似たような事情のある人達の互助組織といった性格が強い。

なんでも、聞いた話だとこの「組合」は長い歴史があるそうで、江戸時代から続いてるそうだ。


で、―雪花亭―の店主さんも、従業員さんも組合員で会合の度に利用している。



「君、そんな所で何やってんだ?」

僕に声をかけてきたのは。


「天野 均」


組合で僕が所属している班の班長だ。

「今晩は、ご無沙汰してます」


天野さんと会うのは久しぶりだ。

天野さんは凄くいい人なんだけど、仕事で組むときは面倒事に巻き込まれるので、個人的感触は微妙である。

あぁ、神様。

どうか今回は、僕に仕事を振られませんように…。


「おう、久しぶり。寒いから中に入ろうぜ」


と、言うが早いか引き戸を開けて中に入っていく天野さん。

確かに寒い、僕も天野さんに続いて―雪花亭―の中へ入っていった。


トントントンと階段を登り、広間に。

ゲッ。

結構人が集まっている。

まだ、時間まで余裕があるはずなんだけどなぁ。

今日出席する組合員の中でも飛び抜けて若い僕は、組合長を初め、知った顔の人達に挨拶をして回る羽目に・・・。



そして



僕が「組合」の皆に挨拶をしている頃から時は遡り、3日前、すでに事件は起きていた。






人は夜の闇を恐れるあまり、夜の街を光で溢れさせた。


結果、夜の街から闇は消えたのかと言うと…


答はNo


闇は完全には消えず、残った闇はより濃くなった。

そして、闇に住むものはその利益を享受している。



「今日も疲れたなぁ」


独り言を呟く女性。

恐らく仕事帰りなのだろう。

彼女は気付いて居ない、彼女の後ろから付いていくる影の存在を。

影は彼女の後を付いていく、徐々に標的との距離を積めながら。


突然、影は躍り出る。

標的へ向け最短距離を最速で。

鈍い音を出し、女性は倒れる。

辺りに響くのは、ひどく耳障りな音


かくして、不幸な標的は断末魔をあげる事も出来ぬまま、その若い命を散らした。




翌朝、付近の住人が目撃したのは、大きな血溜まりと大量の長い髪の毛であったそうだ。

どこかで読んだようなお話かと思いますが、勘弁してください。


また、読みづらく判りづらいかと思いますが、これから努力していきます。


また、何か感想などを頂けると幸いです。

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