ルーズベルトの演説
演説です。
サブストーリーです。
時は、大日本帝国がアメリカ連邦に宣戦布告をした時にさかのぼる。
その日は薄暗い曇りであった。
アメリカ連邦首都、ワシントン。アメリカ連邦内でもひときわ巨大な都市であり、屍人の存在など微塵も感じられない。
そこで、大統領ルーズベルトは、集まった聴衆の前でマイクを取った。
「親愛なる国民の皆様。
私には、お伝えせねばならないことがあります。
つい先程、日本帝国が、我が国に対し、宣戦を布告しました。
これまで、日本帝国は、オーストラリア大陸の都市を不当に侵略し、現地の人々から多くを奪い去りました。
当然ながら、私はこれに抗議し、オーストラリアからの撤退をあくまでも平和的に求めました。
しかし、日本帝国は聞く耳を持たず、ついには我が国への侵略戦争を開始したのです。
これより、激しい戦争が始まるでしょう。国民の皆様には多大な苦労をおかけすることになります。
ですが、我が国が日本帝国主義に屈することは決してありません。
私は皆様に約束しましょう。
我が国は自由と民主主義を守り抜くと。
そして、我が正義の国が、邪悪な日本に負けるはずはないのです。
そして、国民の皆様には、勝利の為、政府に従ってもらいたい。
全ての国民の団結無しには勝利はないのです!
さあ、合衆国と自由のために、団結し、敵に正義の鉄槌を下しましょう!
自由と民主主義の前には敵などないのです!
自由万歳!
合衆国万歳!」
聴衆からは歓声が沸き起こった。
「自由万歳!
合衆国万歳!
ルーズベルト万歳!」
その様子からは、民衆のルーズベルトへの盲信と、狂気が感じられた。これは、ヒトラー大総統の演説のような導きではなく、扇動そのものであった。