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終末後記  作者: Takahiro
1-3_五大湖攻防戦
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スペシガン出立

崩壊暦214年7月13日12:17


スペシガン制圧より、およそ10日が経過した。


スペシガンは、敵要塞地帯のど真ん中の都市であるにも関わらず、本当にすんなりと降伏した。それは、連合艦隊にとっては些か不気味なものでもある。


しかし、そんな理由では踏みとどまることは許されない。この日、連合艦隊は、次なる戦いに向かおうとしていた。


艦隊は空港に整然と立ち並び、その威容を住民に見せつけている。そんな中、東郷大将は次の作戦の開始を告げた。


「全艦に告ぐ。我々は、スペリオル湖での戦闘を制し、スペシガンを制圧した。我が方の被害は皆無にして、米軍に有効な打撃を与えたのだ。これは、大勝利と言っていいだろう。


これで以って、スペシガン攻略作戦、流星一号作戦は完遂された。まず、その成功を導いた、諸君の活躍と健闘を讃えよう!帝国、万歳!」


演説を流す各艦では、同じく万歳三唱も声が上がった。皆、勝利に酔いしれているのだろう。そして、少し間を開けると、東郷大将は再び語り始める。


「諸君、勝利を喜ぶのは、誠に良いことだ。しかし、それにうつつを抜かしてはいられない。完了したのは、流星一号のみであって、二号、三号は未だ残っている。次は、流星二号作戦に取り掛かる時であろう。


既に集まっている情報によれば、敵は既に、ヒューロン湖に多大な戦力を集めており、その数は、艦隊だけでも、我が艦隊に匹敵するものである。それに湖上要塞が加われば、数の上では敵が優位である。

だが、これまでの緒戦で、帝国の戦艦と精兵は敵のそれよりも遥かに強くあり、数的劣勢下でも数々の勝利を収めてきた。


ましてや、この連合艦隊は、帝国最強の艦隊である。

どうして、米軍如きに負けようか。


諸君らの挺身があれば、帝国に敗北などない!必ずや、米連邦首都ワシントンまでたどり着こう!


これより連合艦隊は、ヒューロン湖攻撃作戦、流星二号作戦を開始する。帝国の未来のために、鬼畜米帝をうち滅ぼしてやろうではないか!


帝国万歳!天皇陛下万歳!」


艦隊は再び歓声に包まれる。もはや、彼らには、この戦いの勝利は決定事項のようである。皆が戦意に沸き立っているのだ。


「全艦、離陸せよ」


東郷大将は命じた。その号令で、整然と並んだ艦隊は、順々に空へと飛び立っていく。次々とエンジンの轟音が響きわたる。その大きさは、都市の端にでも届くとも思われるほどであった。


スペシガンより飛び立った連合艦隊は、文明国の軍隊の手本の如く、美しい隊列を組み、南下していく。


さて、ヒューロン湖に結集しているとみられる戦力は、この近辺の部隊をかき集めたもののようである。伊藤少々の第二艦隊が足止めしている一部戦力を除き、ほぼ全ての部隊が、ヒューロン湖に集結した。


スペリオル湖とは違い、次こそは、両軍が死力をぶつけ合う大激戦となるのは避け得ないであろう。


「閣下、いよいよ、決戦迫るといったところですな。いや、今度こそ、大和にも活躍させてやって下さいよ」


相変わらずの近衛大佐は大和で暴れたいようだ。東郷大将そう頼み込む。


「そうだな、次は決戦だ。まあ、安心したまえ。大和にも、働いてもらう他なくなるだろう」


「それは良かった」


大和が活躍するということは、艦隊だけではどうにもならないということだ。近衛大佐は、それを思って、東郷大将に問いかけたのだろうか。




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