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終末後記  作者: Takahiro
2-3_極東の戦い
376/720

国家社会主義ヨーロッパ労働者党党大会

サブストーリーです。

ここはベルリン、大統領官邸諸々の土地を接収し作られた広大な広場である。大したものはないが、地面は全て舗装してある。


さて、この広場の前方中央には、巨大な壁がある。ここだけは古代ローマ風の立派な造りだ。もとより演説台を置くために設計されたこの空間では、ヘス総統がマイクを構えている。


その背後には、高さにして30mは優に超えるヒトラー大総統の肖像画が掲げられ、左右には新生ヨーロッパ国の国旗が佇む。これぞまさに450年前の再現である。


並みいる人々は群れを成し、空から見れば黒い塊にしか見えない。だが、彼らは真っ二つに分かれ、その中央には広い道が出来ている。黒白黒のコントラストは一種の芸術であった。


そして、彼らは雑然としつつも、ただ一点、ヘス総統を見つめている。


そして演説は始まる。


「全てのライヒ市民の皆さん、今宵私は、偉大なファシズムの勝利を宣言する為、ここに立っています。


今や、ヨーロッパ大陸の大半は我々のライヒ市民のに合流し、残るはブリテンの残党のみとなりました。最早彼らが再び大陸に戻ることはあり得ない!我々の勝利は、時間の問題に過ぎま無いのです! 


勝利の前に、我々は、胸を高鳴らせています。まず、この偉大なるライヒの勝利を祝いましょう!ハイル・ヒトラー!」


ヒトラー万歳の大合唱が響く。


「腐敗し、民衆を苦しめ、ヨーロッパを荒廃させた民主主義者は、今や、大陸から永遠に追放されようとしています。


ギリシャの残党など、10日もあれば片付きます。我々は今、彼らに猶予を与えてやっているだけなのです。心配することは何もない。


ですが、ブリテンの残党は、少しばかり手間取るかもしれません。さしずめ、15日といったところでしょうか。


しかし、これも全て、全ライヒの協力が前提です。皆さんには、是非とも、ライヒに協力して頂きたいのです。皆さんの力こそが、ライヒに、活気と、そして勝利をもたらすのです!


全ライヒ市民が勝利を求める限り、我々に敗北はあり得ない!ファシストがその力を発揮する限り、ライヒの辞書に不可能という文字はないのです!


ライヒに勝利を!ライヒに平和を!ライヒに幸福を!


ジーク・ハイル!


ハイル・ヒトラー!」


「「「「ジーク・ハイル!!!ハイル・ヒトラー!!!」」」」


彼らの掛け声は、飛行戦艦のエンジン音をも掻き消す迫力を伴っていた。その声はベルリン外壁の衛兵にも届いたそうだ。



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