屍人に関する研究
設定資料的なものです。
(崩壊歴3年時点)
まず、屍人とは、人類解放戦線が開発した生物兵器の感染者の呼称である。
その生物兵器は、第三次世界大戦の最中に流出したものである。
この生物兵器の潜伏期間は、およそ半年であり、その間に全世界に感染が拡大した。
発症した場合、その症状は肉体的なもの、精神的なものの二つに大分される。
肉体的なものでは、発症するとまず、肌の一部が欠落したり、緑の斑点ができたりする。
その後、表皮は全て緑がかったものと茶色がかったものに置換される。
これは、生物兵器が遺伝子に干渉し、クロロフィルを生成し始め、また、細胞壁を作り出すからである。
光合成によって生産された有機物は、屍人の有力なエネルギー源であるとみられる。
ただし、一切の食物を与えなかった場合、屍人は餓死したことから、ある程度の摂食は必要と考えられる。
また、細胞壁が存在するため、屍人の耐久力は、普通の人間より遥かに高い。
これが、屍人の殲滅を困難にしている。
精神的なものでは、初期では、まず、常に酒に酔ったような状態になる。
その後、麻薬中毒者のようになり、やがて知性を失った化け物になる。
生物兵器は、脳の一部を破壊するため、これを発症した時点で、治療は不可能となる。
人類の文明が崩壊したのは、この症状に起因する。
逆に言えば、これ以外は普通の人間と変わらない。
これらが、屍人の基本的な性質である。
また、ここ数ヶ月で、特異的な性質の屍人が報告されているが、その研究はまだ手付かずである。大和がサンプルを持ち帰ってくることに期待しよう。
それと、S.I.については依然として、行動は確認されていない。




