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終末後記  作者: Takahiro
1-1_サンフランシスコ攻防戦
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追撃

うまく話がまとまんなかった感があります。

あと、ちょっと長いです。

「敵は、サンフランシスコ方面に向かっています」


「全艦、追うぞ!」


米艦隊は撤退を開始。第一艦隊はそれを追う。


だが、第一艦隊の状況は、それほど芳しくない。


先の砲撃戦で、第一艦隊もそれなりの被害を受けている。金剛などは、エンジンをやられ、今回は戦線離脱している。


だが、ここは敵の領域である。時間をかければ回復していくのは米軍である。故に、一時的な優位を保っている間に即時攻撃が求められた。


第一艦隊は進撃していく。


崩壊歴213年12月11日03:45


「サンフランシスコの対空砲を確認しました」


第一艦隊はサンフランシスコ上空まで来た。


当然ながら、各都市には対空砲が設置されており、サンフランシスコも例外ではない。むしろ、かなり強力な対空砲が置かれている。


「砲撃用意」


各艦は、東郷大将の号令で主砲を水平に構え、地上へ照準を向ける。


「対空砲火、来ます!」


先に撃ってきたのは地上側であった。


「撃ち返すぞ。放て!」


第一艦隊は、その主砲を一斉に放ち、敵に砲弾を浴びせる。地上からは煙が立ち込め、土が掘り返されている。


「敵砲台2、沈黙」


「結構。攻撃を継続せよ」


その後も地上対空の砲撃戦は続いた。その時、戦いは激しいものになると思われた。 


だが、戦いはあっさりと終わる。


サンフランシスコの砲台は次々と煙を上げ、やがて砲火は完全に止んだ。


「閣下、重大な被弾報告は、ないのですよね?」


東條中佐は、何とも不思議そうに確認する。


「そうだが…」


「これが、西海岸最強の対空砲だと?これ程までに地上と空との差というものは大きいと…」


確かに、サンフランシスコ側は対空砲火を浴びせてきた。それも、本気で、ここで食い止める気でいると見えた。


だが、第一艦隊側に殆ど被害はなかった。地上から放たれた砲弾は、空中の戦艦に対しては効果を発揮できなかったのだ。


確かに、空から弾を落とした方が強力で、地上から打ち上げた弾は減速し弱体化するというのは考えられていた。


だが、これ程の差を生み出すとは誰も思わなかった。


「閣下、今回の件で、将来的に都市の防衛にかかる時、対空砲は殆ど役に立たないと判明しました。今後はより強力な、それこそ80cmクラスの対空砲を用意せねばならないかもしれません」


「そうだな。これでは都市の防衛などままならない。対空砲の抜本的な更新が必要だろう」


地上の砲台では飛行戦艦に太刀打ち出来ないと証明された。今後は新たな装備が必要だろう。


「敵艦隊が戦闘攻撃機の実用行動可能圏内に入りました」


次の報告が入る。


「結構。ひとまず、対空砲の件は後にし、敵艦隊の話にしよう」


「状況は?」


敵艦隊の様子が鮮明にモニターに映し出される。この距離になると、敵戦艦や戦闘攻撃機の配置も子細に見える。


敵はサンフランシスコの中心付近まで後退し、態勢は建て直っているようだ。また、サンフランシスコ空港に多数の戦闘攻撃機が控えている。


先程の対空砲との戦いでは、敵を過大評価したため時間をとられてしまった。それが祟り、やっと作り出した航空優勢が失われてしまった。


ただし、飛行戦艦で比べれば第一艦隊が優位。巡洋艦にも相当な被害は与えている。


「これは、厳しいな。東條中佐は、何か案はあるかね」


東郷大将は尋ねる。


「はい、閣下。この際、勝機は如何に砲撃戦に持ち込むかにありましょう。まともに使える戦艦の数ではこちらが勝っており、砲撃戦に持ち込めば勝てる可能性が出てきます。

また、駆逐艦には対艦ミサイルで嫌がらせをしてもらいましょう。今の敵の状況からすれば一部は当たるかも知れませんしね」


東條は、この状況の打開策を提示する。航空優勢は、絶望的ではないにせよ、失われた。


勝利には、日本軍の得意分野に相手を引きずり込むのが良いだろう。


「それで、どのように航空艦隊を分離するというのかね?」


「それなのですが、神崎中佐にやってもらいたいことがあります。ついては、神崎中佐を呼び出してもいいですか?」


「構わんが」


東條中佐は早速部下にその旨を指示し、神崎中佐を呼び出させる。


「はい、神崎中佐です」


メインスクリーンに神崎中佐が映し出される。


「ていうか、何でメインスクリーンに映ってるんですか!」


「まあ、事情を説明する手間が省けると言うことで。問題あるか?」


「ないですが…」


神崎中佐は明らかに怪訝そうな顔をしている。いつもの勇ましい姿とは対称的だ。


「それで、何故中佐を呼び出したかというと……………。」


「了解しました。その任務、喜んでやらせて頂きます」


東條中佐は作戦を説明し、神崎中佐はすぐに応じた。それは、現状に最も適した策であるように思われた。


「では、閣下お願いします」


「わかった」


東郷大将は仰々しい声で宣言する。


「全サンフランシスコ市民に告ぐ。これより30分後、我が軍はサンフランシスコ西側地区に空爆を行う。速やかに避難されたし


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