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終末後記  作者: Takahiro
1-4_米軍の反撃
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元老院Ⅳ

サブストーリーです。

ちなみに、変な時間に投稿するのは、サブストーリーだと分かりやすくするためです。

時は、日本軍の五大湖撤退の後である。


帝都東京は、旧世界で言えば、茨城県南東部の沿岸に位置する都市である。


その中央の皇居では、相変わらずの秘密会議が開かれていた。


「我が軍は、負けました。今後、アメリカ連邦の降伏は遠くなるでしょう」


そう言う華族たちだが、その顔は決して悲痛なものではない。むしろ、それが当然であるように、敗北を淡々と語っていた。


「これで、近衛師団を除けば、帝国軍は戦力の七割五分を東方に差し向けたことになります」


「これで、近衛二個艦隊でも戦えるものであるな」


「左様でございます、陛下」


「では、ソビエト共和国への対処は、いかがするおつもりでしょうか。二個艦隊ごときでは、ソビエトの軍事力とはとても渡り合えないでしょうが」


ソビエト共和国の軍事力は、帝国のおよそ八割程度である。だが、現在西方に残る第七艦隊と第八艦隊では太刀打ちはできないだろう。中華民国の駐屯軍を足しても、精々一個艦隊程度。辛うじて、日ソ国境の要塞化した平壌で食い止められるかと言ったところである。


「その時は、さっさとことを為してしまえば良い。それに、その時が来れば、東方から艦隊をいくつか引き抜けるだろう」


「確かに、そうです。ですが、アメリカで上手くことが運ばなかった場合、危険が大きいのでは?」


「諸刃の剣ではある。だが、その時はその時で、近衛師団を戦争に投入すれば良い話だ」


「陛下、近衛師団を使うというのは、もはや決定したと愚考致しますか、宜しいでしょうか」


「良い」


「承知いたしました。内閣には、上手くやってもらうと致しましょう」


「抜かりなきよう、計画を進めよ」


「はっ」


元老院と内閣は、互いに独立を保証されている筈だ。しかし、実際は、内閣は天皇と元老の傀儡であった。


天皇の計画は、依然として進行中であり、また、誰もその事には気づいていない。






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