2. 用土
もみ殻くん炭作りはどっちかと言うと焼き芋がメインな気がする…
赤玉土
赤褐色をした基本用土の一つ
関東ローム層の火山灰土の層の下の方で押しつぶされて固まった赤土を乾燥させ、ふるいで粒の大きさごとに分けて販売されている
粒の種類は大粒、中粒、小粒、極小粒など様々ある
土が粒状のため気相が多くなりやすいため根が張りやすい
弱酸性で肥料成分を含まないが、根などの有機物が含まれることもある
さし木用土、盆栽用用土ではベースとなり、それ以外の植物栽培でも3割程度配合することが多い
排水○、保水○、通気○、保肥△
鹿沼土
淡黄色をした基本用土の一つ(水を含むと黄色が濃くなる)
栃木県の鹿沼地方で採取され、有機物を含まない
非常に多孔質で軽いため水やりの際に浮いてくることもしばしば
水はけがよいのでさし木の用土としても使われる
酸性のため「ツツジ科」の植物によく使われる(サザンカ、ブルーベリーなど)
日向土に似ているが鹿沼土のほうがもろく崩れやすい特徴がある
多くの植物用土として2割程度入れることが多い
排水○、保水○、通気○、保肥×
軽石
主に白~灰色をした石
火山活動によって噴出したものの中で非常に多孔質なもの
同じようなもので「スコリア」があるが、こちらは色が黒っぽい
軽石は安山岩や流紋岩系、スコリアは玄武岩系なので色が違う
排水性をよくする目的で鉢底石としてよく使われる
洗濯ネットや玉ねぎネットに軽石を入れ、鉢底に入れておくと植え替えの際に用土と混ざらない
排水◎、保水×、通気◎、保肥×
パーライト
白色もしくは黒色をした調整用土の一つ
ガラス質の火山岩を高温加熱した後、急速冷却することで作る人工用土
材料を真珠岩にすると白色、黒曜石にすると黒色のパーライトになる
加熱によって岩は膨張し、元のサイズの10倍になる
非常に多孔質で軽いため水やりの際に浮いてくることもしばしば
中性で基本用土に混ぜて使う
無菌なのでさし木の用土としても使われる
水はけの悪い土壌の改良にも使われる
暗渠に使う際は有機物のように嫌気発酵の心配がないが、もみ殻のように安価ではない
排水○、保水△、通気◎、保肥×
バーミキュライト
光沢のある黄土色をした調整用土の一つ
ひる石を高温加熱して膨張させ、薄く板状に剥離させて作る人工用土
非常に多孔質で軽い
弱アルカリ性で基本用土に混ぜて使う
さし木や播種、育苗用の用土としてよく使われる
無菌のため無菌苗の用土にも使われる(アスペックに入れて滅菌後に液体培地を追加で)
排水○、保水〇、通気○、保肥△
ピートモス
こげ茶色で繊維質の改良用土の一つ
湿地のミズゴケが泥炭化したものを砕いたもので強酸性
砕かれたサイズが小さいほど通気性は悪くなる
基本用土に混ぜて使う
保水力を高める効果があり、さし木や鉢物の用土によく使われる
底面吸水をする鉢物にも使われる
ほとんどは乾燥させたものを海外からの輸入されているため、使用前には十分に水を給水させてから使用する(産地としてはカナダ産が有名)
ピートモスは土でないという暗黙のルールがあり、鉢物の空輸ではピートモスを使用すると検疫が非常に楽になるらしい…
排水×、保水◎、通気△、保肥○
腐葉土
広葉樹の落ち葉を腐らせたもので黒っぽい色をした改良用土の一つ
基本用土に混ぜることで土壌中の微生物を活性化させる
鉢物には欠かせないもので配合されていることが多い
落ち葉と米ぬかを交互に重ねるなどで作ることができる
イチョウやクスノキ(広葉樹だけど)は腐りにくいので腐葉土には向かない
排水△、保水○、通気○、保肥○
もみがらくん炭
もみがらを火があがらないように炭化させた黒色の改良用土の一つ
強アルカリ性で非常に軽い
炭なので根腐れ防止や水の浄化作用、害虫の避忌効果などがある
基本用土に混ぜる、表面に敷くなどで使う
単体で苗の周りにまくことで地温を高め、畑にまくと黒いので太陽光を吸収し融雪材としての効果もある
焚火の上に逆ろう斗状をした金属の道具を乗せ、その周りにもみ殻を集めることで作る
煙突部分から出てきた煙を冷やすと木酢液がとれる(煙が多いので周りに注意)
排水〇、保水○、通気◎、保肥◎
ちょこっと豆知識
用土を入れるときは鉢の高さから指の第一関節分低いところまでとし、ウォータースペースをつくるとかん水がしやすくなる。
かん水によって鉢内の液相や気相が入れ替わると養分や空気が入れ替わるので根からの養分・水分の吸収が促進される。
夏場のかん水は朝か日が沈みかけてから行うと鉢内がゆだらない。