表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Change the World ~失ハレル世界~  作者: 青鷺 長閑
7/8

~第六話~ 第三の鍵

 家に戻って。


「さぁ答えよ、私は如何なる存在だ」


「くっそぅ……無理難題を……」

「答えられぬか。零時まで残り二時間だぞ」

 分からん。


 三日前、突然現れた男。


 僕を闇に呑み込み、訳の分からない反実世界に巻き込んだ黒ずくめ。


 一体コイツは、誰なんだ。


 あの日僕は何をしていた。

 何変わらない、普通の日常を送っていた。


 いや、演じていたと言っても過言ではない。

 何をして良いか分からない自分自身に嘘をつき、そして自分を騙しながら、ここ一ヶ月間過ごしてはいなかっただろうか。


 きっとそうだ。

 

 ヤマアラシのジレンマ。


 辛い受験を終えて自由になった自分が信じ切れず認められず「本当にこんなで良いのか」という懐疑の念に駆られて、自分自身が嫌になる。自分自身に近づけなくなる。

 それは一種の「恐怖」と表現しても間違ってはいないだろう。

 よく考えてみれば暇なんて潰す必要なかった。現代人に暇なんてなかった。

 それはもっと別の言葉を宛がって説明されるべき――「孤高の時間」と言われるべきものなのだった。

 全く、何て僕は浅はかだったんだ。

 答えなんて、最初から分かり切っていたことだったんだ。


 そんな自分に不誠実な「自分」を陰ながらずっと見ていた存在。


 それは――


「影だ」


 刹那、


 最初こちらに来た時に感じたような激しい眩暈が、突然のブラックアウトと共に僕に襲い掛かってくるのだった。


 自分自身の、影。

 自分に対する自分の嘘に気付ける者など、他ならぬ自分しかいない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ