窓から見えた風景
景色の観察とか、楽しいですよね。
ベッドの上で、使用人?の女の人に、「あ~ん」されそうになったので、丁重に拒否。
いや、そんなに重体じゃないです。自分でできますから。と、主張したところ、
「では、一緒に食堂で食べたらいい。」
シンさんと、朝ご飯を食べるため、食堂に向かう。もちろん、お姫様だっこで(泣)
何人もの人に見られて、恥ずかしかった・・・きっと顔はゆでダコのようだったはず。
そして、朝ご飯は、美味しかった。
雑穀のパンに、とれたて卵で作った目玉焼き。ベーコンっぽい燻製のお肉。それと野菜スープ。
『完璧です!美味しい~(泣)』
かなりお腹が空いていた私は、しっかり完食しました。
その後、私は暇になった。動けないし。
暇だろうと持ってきてもらった本は・・・
・・・字が読めなかった(やっぱり?英語も読めないしね)
でも、言葉は通じてるし、不思議。
窓の外を見てみると、昨日も見た牧草地帯・・・と砂漠。
間には、家が少しある。木も少しあるけど、元気なさそう。
う~ん、あんまり人の気配がしない?だだっ広いのに、寂れた村。
私が周りの観察に夢中になっていると・・・
「何か面白いものでも見えるのか??何もない村だが・・・」
シンさんだ。そういえばお仕事って領主?って何するの?
『見慣れない景色だから、刺激的です。シンさんは、お仕事はいいんですか?今日はお休みですか?』
「この屋敷で仕事をしているから大丈夫だ。」
ふ~ん、そういうものなの?事務所兼自宅みたいな感じなの?
『シンさん、この村は、なんで生計を立てているんですか?何か、放牧的な感じがしますけど。』
「ああ。羊を放牧している。」
『へえ~?じゃあ、毛糸の産地なんですね。』
「毛糸とは?」
『えっ毛糸は~羊の毛を細くして、編み物とかに使います・・・』
「編み物・・・」
『あれっ?じゃあ、羊は何に使うんです?』
「食料だ」
『あっそうですよね。お肉は重要ですよね。(もしや今朝のお肉?)』
「そちらでは毛を細くして使うのか・・・こちらでは、布団に入れるくらいだが。」
『はい。むしろそっちがメインです。食べもしますけど。』
「編み物とはなんだ?」
『羊の毛を細くしたものを棒を使って暖かグッズを作るんですよ。セーターとか、マフラーとか、帽子とか・・・』
「帽子以外はなんだか分からんが、暖かいものなのか。」
『そうですよ。ちょっと肌寒いみたいだし、毛糸があれば、何か作ってみせるんですけどね』
そして、夜。
私の前には、毛糸?とおぼしき、毛の束が山となっていました。
あっシンさんたら、頑張っちゃったのね。
なんとなく細く?(極太だけど)なっている毛の束を見て、ちょっとほんわかした気分になりました。
じゃあ、明日、何か作ってあげようかな?
手っ取り早く・・・大きなひざ掛けでどうかな?
うん、寒ければ羽織れるしね。
特大ひざ掛けで決定。何か編み棒になるものも貰おう。
シンさんは、真面目不器用な感じです。