表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/39

負けないぞ!

預けられたのは図書館長のジルさんちでした。

都から出て、30分程にある、没落公爵(?)の家だそうです。

政治に関心がないので、中央から忘れられているとか。

でも、困ってなさそう。


「ただいま~ローザ、おみやげがあるよ~。」

「おかえりなさ~い♪なにかしら~?」

「娘だよ~。」

「まあ、前から娘が欲しかったの!ありがとう!」

・・・ここの夫婦はゆるかった。


そして、20歳位の男の子が2人、

「よろしく妹よ。僕は、長男のジークね。お城で研究者やってる。」

「僕は、ミンスお兄ちゃんって呼んでね♪一応騎士団に入ってる。」

子供もゆるいのか。

『エメラーダです・・・あの、私の方が年上・・・』

「「妹欲しかったんだよね!!」」

・・・どうしても妹にする気か。

『・・・どうぞよろしく・・・お兄様達・・・』


「エメラーダちゃ~ん。エーメちゃんって呼ぼうかしら?このお洋服着ましょう~。」

『(ぐっ・・・フリフリピンク)あの、お兄さん達のお下がりがありましたら、

そちらの方が動きやすいし、今までそういう感じだったので・・・。』

「だって、このお部屋にはこのお洋服の方が似合うでしょう?」

『・・・そうですけど・・・(部屋もフリフリしてる)』

「水色の方がいいかしら?女の子っていいわ~息子達はもうドレス着られないし。」

着せてたの!?

『じゃあ、水色で・・・(裾だけちょっとフリル)』

「お夕飯は何がいいかしら?普段は何を食べてたの?」

『向こうでは、羊のハンバーグとか、熊の燻製のスープとか、鹿のステーキとか・・・』

「・・・え~っと、どこから来たの?」


ええっ!いまさら!?

『東に1週間ほど行った、ミルという田舎の村です。』

「そうなの~熊がいるの?」

『森にいます。猟師さんや狼族が獲ってきてくれます。』

「そうなの~。え~と熊はないから・・・お魚は食べられるかしら?」

『たぶん、大丈夫だと思います。』



なぜか前から居たような扱いをされる、気まずい夕飯が終わり、

突然の環境の変化に戸惑いつつ、窓の外を見てみる。

逃げだすのは簡単だけど、一人で帰れる自信はない。

困ったな。お城出る前に、皇太子締めあげればよかった。

情報が一切ないのは不安だ。


「エーメ。ミンスお兄ちゃんが腕枕してあげる♪」

『えっ!?・・・いえ、・・・一人で寝られますので。』

「ジーク兄ちゃんが、絵本を読んであげよう!」

『私の年齢設定、いくつなんでしょう・・・』

「お父様と一緒にお話ししようか~。」

『(何とか情報を集めなきゃ!)はい、お父様。』


・・・ホントに単なるおしゃべりだった。

意外とボロが出ないな。

こうなったら、直球で。

『王様に何か言わてるんでしょう?』

「え?娘欲しくない?っていうから、欲しいです。って答えたら、君が来た。」


・・・ううっ。

『疑問に思いませんでした?これ誰?とか。』

「だって、娘欲しかったんだもん。」

・・・王様め。情報ゼロで渡したな。


こういうことか。

情報集めるためには、お城に戻らなきゃならないじゃん。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ