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双鏡の君へー姿を変える幼馴染との恋と、残したい記憶ー  作者: かたはやん


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5/5

真顔が0.4秒しかもたない

【敦視点:帰り道の“にやけ防止・最終決戦”】


琴葉の家から三歩。


敦(……よし。あとは普通に帰るだけだ)


さらに三歩。


口元が勝手に上がる。


敦「……は?」


早すぎる。


街灯に伸びた自分の影。


肩を揺らして完全にニヤけている。


敦「待て待て待て待て」


顔を押さえる。


敦「ただの……あれだろ。

 無事に帰れてよかった的なやつだろ」


歩き出す。


二秒後。


——玄関灯。


——握り返された手。


敦「……っ!!」


第二波。


敦「思い出すな!!今禁止!!」


早足になる。


敦「よし、真顔」


眉間にしわ。


0.4秒後、口角が勝手に上昇


敦「裏切ったな!?俺の顔!!」


歩幅を広げて威厳モード。


結果:ニヤけながらズンズン歩く不審者完成。


敦「これ通報ラインだろ……!」


最終手段。


スマホを開く。


ニュース。


経済。


政治。


敦(……よし……戻ってき……)


画面暗転。


そこに映る、


ゆるみきった自分の顔。


敦「うわあああ!!」


即ポケット。


敦「……別のこと考えろ」


晩飯。


カレー。


ジャガイモ。


……買い物袋持つ琴葉。


敦「なんでだよ!!」


走る。


走るほど笑いが込み上げる。


敦「今日の俺どうした!?

 なんか壊れてねぇ!?」


立ち止まる。


夜風。


敦(……いや……

 あいつがちゃんと外出れたから……

 それで……)


少し黙る。


敦「……まぁ、うん」


全然締まらない顔。


落ち着かないまま玄関前に。


敦「……無理だろこれ」


ドアを開けながら小さく。


敦「……完敗だ」




【琴葉視点:帰宅後バタバタ大暴走モード】


玄関のドアを閉める。


鍵をカチッと回した瞬間。


琴葉「…………っ」


その場で停止。


数秒後。


琴葉「無理」


膝から崩れる。


琴葉(なんだよあれ……

 なんであんな触り方すんだよ……)


顔真っ赤。


靴も脱がず座り込む。


琴葉「優しさの加減おかしいだろ……」


部屋に戻る。


ベッドへダイブ。


琴葉「思い出すなぁぁぁ!!」


枕を抱えて暴れる。


——頭に触れた手。


——少し低い声。


琴葉「うわぁぁぁ……」


布団に顔を埋める。


さらに追撃。


引き寄せられた。


あの一瞬。


琴葉「しぬ!!!」


転がる。


琴葉「いや死なないけど!!」


布団がねじれる。


琴葉「普通に近いんだよ距離!!」


そして。


指先。


ほんの少し触れた感覚。


停止。


琴葉「……あれ……」


思い出した瞬間。


琴葉「うわああああ!!」


全身をくねらせ、

ベッドの上で転がりまくる。


枕で顔を押さえ、

声が漏れそうになるのを必死で止める。


琴葉(男でも女でも変わらないって言ってたけど…………でも……違う……)


ゴロン。


天井を見る。


琴葉(……でも……

 敦、彼女できたら……

 あれ普通にやるよな)


胸がきゅっと縮む。


琴葉「……は?」


手を胸に当てる。


もう一回想像。


敦が誰かと並んで歩く。


優しい声。


琴葉「……っ」


即、布団潜航。


琴葉「知らん!!

 知らん知らん知らん!!」


足バタバタ。


琴葉「……なんだこれ……

 意味わかんねぇ……」


小さく丸まる。


でも顔は真っ赤。


そのまま、

寝返り地獄が始まった。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


二人の壊れっぷり、お見事でした。

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