素の七瀬さん
学校の帰りに公園で七瀬さんを公園で見つけてしまった。
これは話しかけるのが正解か無視するのが正解かかなり悩ましいところである。すると七瀬さんが何か喋っている事が耳に入ってくる。
「学校つかれたーもう勉強苦手なのに宿題皆んなに見せないといけないし、質問攻めされて答えられるように勉強したから寝不足だし、明日学校行きたくないなぁ」
これは意外だ七瀬さんは勉強が得意であると勝手に思い込んでいた。
人は見かけによらないものだななどと思っていると、七瀬さんがベンチの背もたれに完全に体を預け、頭を後ろに向ける。
「あっ」
「見てた?」
「イイエナニモ」
七瀬さんは顔を真っ赤にしながら一気に体を飛び起こして公園を出てこちらに向かってくる。
「見てたよね?」
顔をぐんと近づけて脅しに近いようなトーンで話しかけてくる。
「見てたのは認めるけど、後ろを付けてたとかそんなんじゃ無いってことだけ言わせてくれ」
あらぬ誤解をされないように必死には弁解する。
「問題はそこじゃなくてさっきの私を見てた事が問題なの!」
七瀬さんにとってさっきの事を見られたと言うのはかなり大問題らしい。
「確かに学校とは印象違ったけど、そんなに隠すような事ならこんな公園のベンチで愚痴をこぼすなよ」
「それはそうなんだけどさぁストレス発散したかったの」
まさに図星を突かれたようで顔を顰めている。
「学校でバラしたりしない?」
「それはどうだろうなぁ」
「いやほんとに大真面目だからさぁ」
こんな状況になぜか笑いが込み上げてくる。
「大丈夫大丈夫そんな人の秘密を簡単にバラすようなクズ男じゃ無いよ」
「そっかぁよかったー」
安堵したのかニコッと笑顔をうかべている。
「ひとつ聞きたい事があるんだけど聞いていいか?」
「いいよなんでもバッチこいだよ」
胸に拳を当ててふふんと自信満々である。
秘密を言わないと言った事でかなり安心しているのだろう。
「なんで学校ではなんであんなキャラ演じてるんだ?いつも自然体の方がやりやすく無いか?」
「それはですね中学校の時はいつも自然体の感じのキャラだったんだけど、友達に今学校でやってる清楚で可愛い感じのキャラが似合うって言われて、高校進学を機に試してみたら収集がつかなくなっちゃって」
困った困ったと首を上下に振る。
「それで苦手な勉強を渋々やっていると」
「うん。その事でひとつ提案なんだけど…澤幡くんって勉強出来る?」
「まぁ人並み以上には出来ると思うけど」
「その腕を見込んで頼みがあるんだけどいいかな?」
少し嫌な予感がしてくる。
「澤幡くん私に勉強教えてくれないかな」
首を傾げて可愛らしい目を向けてくる。流石にこれは反則だろう。
「いいよ、俺の勉強にもなるし」
「やったぁ!」
七瀬さんは右手でガッツポーズを作る。
「あっそうだメール交換しようよ。そうした方が勉強会の日程立てやすいし」
「確かにそうだな。はいこれ俺の電話番号」
「ありがとーよし登録完了。すぐメール送っちゃうかも。じゃあまた学校でね」
「すぐは勘弁だな。ああまた学校で」
手を振って遠ざかっていく七瀬さんに手を振りつつなぜ今日この道を通ったのかを頭の中で思い出しながら歩き出した。
家に帰り着いて、いつも通りに過ごしているとスマホに一件の通知が来る。
大抵スマホに来る通知は瑛二からのものでまた大体ゲームの誘いか、ノート課題を写させて欲しいかの二択だったので鞄を手繰り寄せつつメールを確認すると、
送り主が樹が母親意外でゆういつ持っている女性のアカウントからだった。直ぐに送るとは言っていたがこんなに直ぐに来るとはかなり驚きである。
内容は来週月曜日提出の課題の内容がちんぷんかんぷんなので助けて欲しいというものだった。
ちょうど明日が土曜日なのと双方予定がなかったので明日に勉強会(樹が一方的に教える)が開催されることになった。
この後集合場所や時間などを話し合いメールのやり取りは終わった。
その後樹はお風呂を沸かして入り、直ぐにベットに入って気づいた時には朝になっていた。
この朝は波乱の1日の幕開けだった。
投稿遅くなってすいません。
リアルが忙しくなるので投稿頻度遅くなるかもです




