表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私は歴史が凄く好きで街で私に声をかけられた男性にこう言われて、キミ、渋沢栄一好き? 

作者: 七瀬




私は歴史が凄く好きで街で私に声をかけてきた男性にこう言われて、

”キミ、渋沢栄一好き?” と聞かれて。

即答で私は、”好きです!” と答えてしまった結果......。

こんな事になるなんて、私はその男性にそのまま水商売の店に勧誘される。

ここで言う、”渋沢栄一が好きとは? 一万円札だったと後で知った。

お金が好きだと勘違いされた私はお水の世界へ。

まあその場で断れば良かったのだろうが、その男性の話し方がやたらと

上手くて私は断り切れなかったのだ!




・・・そして慣れないドレスを纏い、夜の蝶になれと私は店長に言われる。

こんな地味な女が”夜の蝶なんかになれるわけがない!”

と勝手に思い込んでいた私は日に日に夜の蝶になっていく。

じわじわだが、私は経った1ヶ月でお店のNO10になりどんどんお客さん

が私を指名してくれるようになった。


そうなると? 元からいたホステスのお姉さん方々が私を気に入らない!

お店のNO1,2のお姉さん以外はみんな私をいびり出した。

早く私にお店を辞めてほしかったのだろう。

普段は物凄く地味な私をお姉さん方々は気に喰わないのだ!

でもそんな私を守ってくれたのも、お店のNO1,2のお姉さんで。

私がイジメられてる所を見つけると? お姉さん達にその場で注意して

くれて私は泣きついて二人に甘えていた。

その甲斐もあって、私はどんどんお店の中で昇進していく!




『“お姉さん! 私、頑張っていつかお姉さん達を追い越します!”』

『あら? チョコちゃん、頑張るのよ!』

『チョコちゃんなら、いつか私達も追い越されるわね。』

『そうね!』

『ワタシは可愛い妹がまた一人で出来たみたいで嬉しいのよ。』

『わたしも!』

『ありがとうございます!』

『“チョコちゃんの事は私達がいつも守るからね。”』

『そうそう、なんでもわたしたちに言うのよ。』

『はい!』

『“昔はワタシもチョコちゃんみたいに引っ込み思案でね、”』

『・・・そうなんですか?』

『そうよ、ここで働くようになって話せるようになったのよ。』

『そう考えると? わたしもかな、お客さんと話してる時が一番

楽しいわ!』

『私もです!』

『ワタシ達、似た者同なのかもね!』

『はい。』

『そうねぇ~』





やっぱりお店のNO1,2のお姉さんは他のお姉さん方々とは何か違う!

品があり心に余裕があるというか?

何しろ! ふたりは誰にでも優しくまだ見習の黒服の男性にも優しいのだ。

私はふたりを尊敬し頑張って早くNO5までには入りたいと思っている。


きっかけはいろいろあったけど?

私はそれなりにこのお店で働く事が楽しいみたいだ!

今まで性格のせいもあって、”サービス業の仕事は避けてきた!”

でも本当は、サービス業の仕事が私に向いているのかもしれない。







 *






・・・そしてお店に入って1年。

とうとう私もNO3まで上り詰める!

今まで居たお姉さん方々も徐々に辞めていき、もう私が入った

時のホステスのお姉さん方々は殆ど残っていなかった。


でも? 殿堂のNO1,2は相も変わらず私の大好きなお姉さんふたりだ!

居心地の良くなった職場になり尚且つ、私にも後輩が数人出来教える

立場に変わっていく。


今では後輩達に、”殿堂のNOワン、ツー、スリーと呼ばれるようになる!”

私はお店に入って来た子を可愛がり、出来るだけ長くお店に居てもらえる

ように、必ず一言最初にこう言うようにしている!

”アナタ、渋沢栄一好き?” って、

好きならもう少し頑張ってみなさいってその子に言うのよ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ