月ノ姫～眠れる記憶を呼び戻せ～

１３：誓い

だが龍が不安そうな顔をしているのを見て、瑠奈はそっと龍の両手を握った。

瑠奈の行動にハッとした龍は、覚悟をしたように話した。

「季泉会の本部に、一緒に行ってもらいたい。

季泉会の人間たちより上の立場なのは、月姫である来栖だけなんだ…頼む…一樹を助けるために…」

「わかった。」

瑠奈は龍の言葉を途中で遮って言った。

「いいよ…私…萱野君を助けるためだったら、行くよ…」

瑠奈はニッコリ笑った。