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9:誓い
「萱野君が一族を殺した現場を見た人も、証拠もどこにもない…たとえ…季彩輪を捨てても…私はもう一度、彼の口から話を聞きたい。」
瑠奈の言葉に誰も顔を上げない。
瑠奈は痺れを切らし、大声を出した。
「みんなは・・信じないの?
小さい頃からずっと一緒にいたんでしょ?
・・・大事な仲間なんでしょ?」
瑠奈は瞳に涙をため、3人に語りかけた。
「私は・・萱野君を信じる。
・・・最後まで・・信じる。」
言い切った瑠奈も、なぜここまで言えたのか分からない。
根拠も何もないのに、なぜかそう言いきれた。