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3:誓い
廊下を歩いていると、やじ馬の生徒たちが、自然と道を開けた。
龍を先頭に瑠奈を守るように囲っている3人。
そんな一行がたどり着いたのは、屋上だった。
昨日は嫌な空気が流れていた屋上も、今は爽やかな風が吹いている。
涼しげな風が、秋の訪れを告げていた。
「それで…祐輔と啓太は、なんで学校に来たんだ?」
屋上にたどり着いた龍は、あからさまに、怒っている雰囲気を出していた。
「悪い、緊急だったんだ。携帯もでないから、多分授業中だと思って…休み時間にこっそり、龍に近づこうとしたんだ……なのにこいつが…」
祐輔は啓太のほうを向きながら、ため息をはいた。