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12:真偽と証
「おー先生、すまん、すまん。
まだ授業中だったみたいやな。
かんにんな。」
啓太は注意する先生に脅える様子はなく、昨日のようなテンションで、おちゃめに謝っていた。
「"かんにんな"じゃねぇだろ!」
そんな啓太の頭を、祐輔が後ろから思いきり叩いた。
「いてっ!なにすんねん祐輔!?痛いやないか!」
頭をおさえながら、涙目で啓太は反撃した。
「君達……ここは学校だ…部外者は出て行きなさい!」
そんな2人の様子に、先生はとうとうキレた。
「先生~その人たち、白鳳高校の人だよ。」
先生の怒りを沈めたのは、亜由美の言葉だった。
亜由美の一言で、騒がしかった教室も静かになり、先生も黙ってしまった。
『白鳳高校』そこは全国から選ばれたものだけが通える、超エリート学校だった。