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3:真偽と証
一樹が当主になってからも、2人は一緒に萱野家を支えてきた。
両親は幼い頃亡くなっているため、元服の儀式とともに、一樹は当主になった。
歴代の当主の中でも、最年少の当主である一樹。
しかし、異変は起こってしまった。
瑠奈が妖魔に初めて襲われた日。
その日は、『萱野家襲撃事件』が起こった日だった。
あの日の夜、一樹は新しい月姫の居場所を、龍から聞いた。
ずっと分からなかった月姫の居場所が分かり、一樹は大喜びしていた。
龍たちが知る一樹の様子は、そこまで。