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8:親友と転校生
「こら!転入早々遅刻とはなんだ!」
「先生ゴメン!…道に迷っちゃった。」
そう言って笑った姿に、クラスの女子はイチコロだった。
見た目は爽やかサッカー少年。
茶色に染まった髪が太陽にあたって、キラキラと輝いてるように見えた。
それに綺麗に整った顔。
これでおちない女子はいないだろう。
「まあいい…とりあえず自己紹介しろ…。」
先生がそう言ったので、転校生は自己紹介を始めた。
「えーと…今日からこのクラスでお世話になります。
萱野一樹です。
よろしくおねがいします。」
そう言って一樹は笑った。