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7:親友と転校生
「おい!笠原なんで知ってるんだ!?」
先生は疑問を口にした。
「パパに聞いちゃった。」
そういうと、担任は納得したようにため息をはいた。
なぜ亜由美一人だけが、担任も言ってない転校生の話しを知っているのかというと……
実は亜由美は、この学校の理事長の娘なのだ。
「実はな…転校生のこと…昨日言うの忘れてた。えへっ!」
そう言っておちゃめに笑う先生。
「はいはい。んで先生転校生どうしたの?」
亜由美は先生のかわいらしい態度を、あえて流した。
「そこは流すのか……転校生のことだが、ただの遅刻みたいだ。
朝も職員室来なくってなぁ…」
そんな話しを先生がしていると、突然教室の扉が開いた。
「うわぁ~遅刻だぁ~!」
そう叫びながら一人の男子が教室に入ってきた。