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7:天磨と四季神
「あちゃ~囲まれたやないか。」
この雰囲気に似合わない、おちゃらけた啓太の声。
「さっさとやるぞ!」
龍のたった一言で、他の3人の目つきが変わった。
そして4人は妖魔に向かって、走り出した。
「春彩!」
「夏彩!」
「秋彩!」
3人はそれぞれの名を呼んだ。
空から一筋の光が瞬き、3人の左手にその光がともった。
春を告げる碧色の春彩は龍の手に。
夏を示す蒼色の夏彩は祐輔の手に。
秋を伝える朱色の秋彩は啓太の手に。
3人はそれぞれの剣で、妖魔を倒していった。
天磨が持つ銀色の大鎌は、その刃を赤く染めていた。
天磨の闘う姿には無駄がなく、大鎌を持っているにもかかわらず、しなやかな動きで妖魔を切っていく。
そのあと、天磨によって弱った妖魔を、四季神の3人が倒していった。