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6:天磨と四季神
―――…このままじゃダメだ!!
瑠奈は1度月華を強く握りしめると、走りだした。
「瑠奈様!!!」
3人が呼び止める声も無視して、瑠奈は走った。
―――…きっとこのままだと夢の通りだ…だったら、変えなきゃ!!
瑠奈は勢いよく龍たちのもとに駆け出した。
そこは妖魔と闘う、苦しい世界だった…―――
龍と祐輔と啓太は、秀一に瑠奈をたくし、たくさんの妖魔と闘う天磨の元へ向かった。
「天磨!!無理するな!」
龍は天磨の元に駆け寄った。
「秀一の孫だからといって、気安く俺に口を聞くな。」
天磨は心配する龍の言葉を、あっさりと突き返した。
「相変わらず、天磨はじいさんにしか心開かんのな…」
「まあまあ、天磨は秀一様が大好きなんだから、そんなこと言わないの。」
4人はそばによると、お互い背を向けた。
その周りにはたくさんの妖魔。