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3:襲撃
「瑠奈ちゃん…そんなに落ち込まなくていいよ…」
「でも…ずっと思い出せないし…」
「だいじょーぶやって!!
なんかのきっかけで戻るかもしれへんで!」
「うん……」
「来栖…少しずつでいいから、ゆっくり思い出そうな。」
やっぱり優しい3人。
瑠奈は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
1ヶ月ほど前―――
あの保健室での出来事以来、ますます3人は瑠奈の守りを強めた。
登下校3人一緒は当たり前。
どこに行くときも、何をしても一緒だった。
あの時見た夢のことは、保健室の謎の彼のせいで、3人には話せないでいた。
なんだか話すタイミングがなく、そのまま1ヶ月も経ってしまった。