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1:襲撃
闇のように真っ暗な世界にいる2人。
1人は王のように、少し高めにある椅子に座っていた。
貫禄も凄まじい男……
ただ…普通の人間には見えない…
「長かった…この時が……ようやく我の力も目覚めた…」
椅子に座る男は、自分の姿に嬉しそうに喜び、怪しい笑みを浮かべていた。
「ああ…早く我が手に月姫を…」
少し上を見上げながら、目の前にない何かを掴もうと、右手を伸ばしていた…
「時は満ちた――…今こそあの月姫と四季神を……よいな…一樹。」
「……はい…」
ふと男が下ろした視線…
その先には一樹がいた……