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20:使者と謎
「あなたは本来ならば、季泉会の管理のもと、暮らしていただかなければならないのです。
それを龍様に、どうしても…と言われ、今、月姫様は普通の一般人と同じように、暮らしているのですよ。
月姫の歴史の中でも、こんなことは異例ですよ。」
―――…桜井君が、私のために…
「しかし、もうそれも無理です…
四季神が1人いなくなった中で、月姫様をこのような世界に、住まわせるわけにはいきません。
どうぞ、車にお乗り下さい。」
いつのまにか、男の後ろにある、黒い高級車。